熊本の地しんで 土地が北東へ約84センチ動く 国土地理院が発表

みなさんは理科で、地しんや火山の噴火によって土地の様子が変わることを学びました。大きな地しんが起きると、地面がゆれるだけでなく、その土地そのものが横や上下に動いてしまうことがあります。日本には、人工衛星から送られてくる電波を受け取って、自分のいる場所を正確に測り続ける電子基準点という設備が、全国に置かれています。この設備を使うと、地しんの後で土地がどちらへ、どれくらい動いたのかを短い時間で調べることができます。

令和8年7月28日の16時27分ごろ、熊本県で最大しん度7の地しんが起きました。国土地理院は、同じ日の20時15分に、この地しんにともなって土地が動いたことを発表しました。使ったのは、16時36分の時点までに電子基準点が集めたデータを、すぐに計算して結果を出すやり方です。
発表によると、八代市にある千丁という電子基準点は、北東の方向へ約84センチ動きました。熊本市にある城南という電子基準点は、北へ約40センチ動きました。同じ八代市にある泉という電子基準点は、南へ約17センチ動きました。
ただし、国土地理院は、これらの数字は今の時点でのおよその数字であると説明しています。観測している場所のかたむきや、その場所だけで起きた地面の動きによる、えいきょうを受けている可能性があるからです。また、すぐに計算して出した数字は、時間をかけて行ういつもの計算にくらべて正確さが低いため、これからくわしく調べ直すと結果が変わることがある、と国土地理院は伝えています。
地しんなどによって土地が動くことを「地殻変動」といいます。今回のように、はなれた場所どうしがちがう向きに動くこともあります。ゆれの大きさを表す目もりが「震度」で、いちばん大きい段階が7です。そして「電子基準点」は、人工衛星からの電波を受け取り、その場所が動いていないかを見守り続ける設備です。
土地がどれだけ動いたかが分かると、ずれてしまった地図を直したり、これから起こるかもしれない災害への備えを考えたりすることに役立ちます。わたしたちが住む土地は、決して動かないものではありません。今回のような発表を読み解く力は、自分や家族の命を守る備えにつながっていきます。