おかやま大学のがんの薬、国にはん売をもうしこみ
みなさんは、大きな病気になったときに病院でいろいろな薬をのむことを知っていますか。中でも「がん」という病気は、体の中のさいぼうがおかしくなってどんどんふえてしまう、とてもこわい病気です。今までは、手じゅつや放しゃ線、強い薬でなおすことが多かったのですが、新しい考え方の薬の開発も進んでいます。
2025年12月18日、おかやま大学と、オンコリスバイオファーマという会社、ふじフイルムとやま化学という会社が、新しいがんの薬「テロメライシン」を国に売ってよいかどうかをもうしこんだと発表しました。
この「テロメライシン」は、おかやま大学が2004年に開発した、ちょっとふしぎな薬です。なんと、かぜの元になる「アデノウイルス」というウイルスのいでんしを少し作りかえて、薬にしています。
このウイルスは、がんさいぼうの中だけでふえて、がんさいぼうをこわします。けれども、ふつうのさいぼうの中ではふえないので、体を大きくいためることはありません。「テロメラーゼ」という、がんさいぼうで活発にはたらくものがあるときだけふえる仕組みになっているからです。
対しょうとなるのは、手じゅつや、放しゃ線とくすりを合わせて行うちりょうがむずかしい「食道がん」という、食べ物の通り道にできるがんです。アメリカと日本の17のびょういんで行ったしけんでは、やく半分の人で、その場所の食道がんが消えるという、とてもよいけっかが出ました。放しゃ線と一しょに使ったときも、ききめがあると分かっています。
薬を売るのは、ふじフイルムとやま化学という会社で、年内にも売り出される見こみです。
「いでんし」とは、生き物の体をどう作るかが書かれている、体の中の小さなせっけい図のようなものです。「しけん」は、薬がきちんときくかどうかをたしかめるためのテストのことです。
ウイルスというと「こわいもの」と思うかもしれませんが、人の力で作りかえることで、病気をなおすみかたにもなるのです。これから、もっと多くの人が、がんから命を守れるようになるかもしれません。