デジタル教科書が正式な「教科書」に 2030年度から
みなさんの学校では、タブレットを使って勉強することが増えてきたのではないでしょうか。画面で見る「デジタル教科書」を使ったことがある人もいるはずです。これまでデジタル教科書は、紙の教科書を助けるための道具という考え方でした。そのため、紙の教科書と同じあつかいにはなっていませんでした。このたび、そのしくみを大きく変える新しい決まりが生まれました。
2026年6月10日、日本の国会の参議院本会議で、「学校教育法等の一部を改正する法律」が可決・成立しました。これは文部科学省が進めてきたもので、デジタル教科書を正式な教科書として位置づける内容です。これによって、デジタル教科書も、国がただで配る「無料配布」の対象になります。
この改正には、いくつかの大切な点があります。一つ目は、英語を母国語とする人の発音や、理科の実験の動画などを、教科書の一部としてのせられるようになることです。二つ目は、QRコードの先につながる内容も、国がよしあしを調べる「教科書検定」の対象になり、質が守られるようになることです。三つ目は、文字を大きくしたり、声で読み上げたりする働きによって、勉強がしにくいと感じている子の困難さを軽くできると期待されている点です。
さらに、それぞれの地域の教育委員会が、教科書の形を選べるようになります。①紙だけにする、②すべてデジタルにする、③紙とデジタルを組み合わせる、という三つから選ぶことができます。この新しい決まりは2027年4月から始まる予定で、実際に学校へ取り入れられるのは2030年度からと見込まれています。
ここで出てきた「教科書検定」とは、教科書の内容にまちがいがないか、質がよいかを国が調べるしくみです。これがあるおかげで、わたしたちは安心して教科書を使えます。今回の改正で、画面の中の動画や音声も同じように調べられるようになりました。
紙の教科書には、書きこんだりすぐに見返したりしやすいよさがあります。一方、デジタル教科書には、音や動画で学べたり、文字を大きくできたりするよさがあります。今回の決まりは、その両方のよいところを生かした教科書づくりを目指すものです。みなさんがこれから使う教科書は、紙と画面の両方の力で、もっと分かりやすく、もっと多くの人が学びやすいものになっていくかもしれません。