まだ食べられるのに捨てられる食品を減らそう
みなさんの家の冷蔵庫や、近くのスーパー、コンビニにある食べ物には、「賞味期限」が書かれています。賞味期限とは、その食品をおいしく食べられる目安の期間のことです。ところが、賞味期限まで日にちがたくさん残っていて、まだ十分に食べられるのに、お店に並べてもらえずに捨てられてしまう食べ物があることを知っていますか。せっかく作られた食料が捨てられてしまうのは、とてももったいないことです。日本は食料の多くを外国からの輸入にたよっていて、自給率の低さも問題になっています。だからこそ、食べ物をむだにしない取り組みが大切になっています。
令和5年(2023年)10月の終わりに、農林水産省は、食品を作る会社やお店が、昔からの決まりごとを見直して食べ物のむだを減らそうとしている取り組みのようすを発表しました。その中で農林水産省が問題にしているのが「3分の1ルール」です。これは、食品が作られてからお店に届くまでの間に、賞味期間の3分の1の日にちが過ぎる前に、お店に納品(品物を届けること)しなければならないという、食品業界の中で続いてきた決まりごとです。このルールがあると、賞味期限までまだ多くの日にちが残っているのに、納品が間に合わなかった商品は行き場をなくし、捨てられてしまいます。そこで農林水産省は、この納品の期限をゆるめるように会社やお店によびかけてきました。その結果、期限をゆるめる食品の小売事業者は297社に増えました。これは前の年(令和4年)の240社より、57社多い数です。また農林水産省は、毎年10月30日を「全国いっせい商慣習見直しの日」と決めて、納品期限をゆるめることのほかにも、賞味期限を「年月」で分かりやすく表示すること、賞味期限をのばすこと、まだ食べられる食品をフードバンクや子ども食堂にわたすことなどをすすめています。
ここで出てきた言葉を説明します。「サプライチェーン」とは、食べ物が作られてから、運ばれて、お店に届き、わたしたちが買うまでの流れ全体のことです。「商慣習」とは、業界の中で昔から続けられてきた決まりごとや習わしのことです。「フードバンク」は、まだ食べられるのに余ってしまった食品を集めて、必要としている人に無料でわたすしくみです。「子ども食堂」は、子どもたちが安く、または無料で食事をとれる場所です。食べられる食べ物を捨てずに生かすことは、世界中で取り組まれている持続可能な社会(SDGs)の目標にもつながっています。買った食べ物を残さず食べること、賞味期限をよく見て計画的に使うことなど、わたしたち一人一人にもできることがあります。食べ物を大切にする気持ちが、これからの未来をささえていくのです。