2026年6月10日(水)のこどもニュース
デジタル教科書が正式な「教科書」に 2030年度から
みなさんの学校では、タブレットを使って勉強することが増えてきたのではないでしょうか。画面で見る「デジタル教科書」を使ったことがある人もいるはずです。これまでデジタル教科書は、紙の教科書を助けるための道具という考え方でした。そのため、紙の教科書と同じあつかいにはなっていませんでした。このたび、そのしくみを大きく変える新しい決まりが生まれました。
2026年6月10日、日本の国会の参議院本会議で、「学校教育法等の一部を改正する法律」が可決・成立しました。これは文部科学省が進めてきたもので、デジタル教科書を正式な教科書として位置づける内容です。これによって、デジタル教科書も、国がただで配る「無料配布」の対象になります。
この改正には、いくつかの大切な点があります。一つ目は、英語を母国語とする人の発音や、理科の実験の動画などを、教科書の一部としてのせられるようになることです。二つ目は、QRコードの先につながる内容も、国がよしあしを調べる「教科書検定」の対象になり、質が守られるようになることです。三つ目は、文字を大きくしたり、声で読み上げたりする働きによって、勉強がしにくいと感じている子の困難さを軽くできると期待されている点です。
さらに、それぞれの地域の教育委員会が、教科書の形を選べるようになります。①紙だけにする、②すべてデジタルにする、③紙とデジタルを組み合わせる、という三つから選ぶことができます。この新しい決まりは2027年4月から始まる予定で、実際に学校へ取り入れられるのは2030年度からと見込まれています。
ここで出てきた「教科書検定」とは、教科書の内容にまちがいがないか、質がよいかを国が調べるしくみです。これがあるおかげで、わたしたちは安心して教科書を使えます。今回の改正で、画面の中の動画や音声も同じように調べられるようになりました。
紙の教科書には、書きこんだりすぐに見返したりしやすいよさがあります。一方、デジタル教科書には、音や動画で学べたり、文字を大きくできたりするよさがあります。今回の決まりは、その両方のよいところを生かした教科書づくりを目指すものです。みなさんがこれから使う教科書は、紙と画面の両方の力で、もっと分かりやすく、もっと多くの人が学びやすいものになっていくかもしれません。
まだ食べられるのに捨てられる食品を減らそう
みなさんの家の冷蔵庫や、近くのスーパー、コンビニにある食べ物には、「賞味期限」が書かれています。賞味期限とは、その食品をおいしく食べられる目安の期間のことです。ところが、賞味期限まで日にちがたくさん残っていて、まだ十分に食べられるのに、お店に並べてもらえずに捨てられてしまう食べ物があることを知っていますか。せっかく作られた食料が捨てられてしまうのは、とてももったいないことです。日本は食料の多くを外国からの輸入にたよっていて、自給率の低さも問題になっています。だからこそ、食べ物をむだにしない取り組みが大切になっています。
令和5年(2023年)10月の終わりに、農林水産省は、食品を作る会社やお店が、昔からの決まりごとを見直して食べ物のむだを減らそうとしている取り組みのようすを発表しました。その中で農林水産省が問題にしているのが「3分の1ルール」です。これは、食品が作られてからお店に届くまでの間に、賞味期間の3分の1の日にちが過ぎる前に、お店に納品(品物を届けること)しなければならないという、食品業界の中で続いてきた決まりごとです。このルールがあると、賞味期限までまだ多くの日にちが残っているのに、納品が間に合わなかった商品は行き場をなくし、捨てられてしまいます。そこで農林水産省は、この納品の期限をゆるめるように会社やお店によびかけてきました。その結果、期限をゆるめる食品の小売事業者は297社に増えました。これは前の年(令和4年)の240社より、57社多い数です。また農林水産省は、毎年10月30日を「全国いっせい商慣習見直しの日」と決めて、納品期限をゆるめることのほかにも、賞味期限を「年月」で分かりやすく表示すること、賞味期限をのばすこと、まだ食べられる食品をフードバンクや子ども食堂にわたすことなどをすすめています。
ここで出てきた言葉を説明します。「サプライチェーン」とは、食べ物が作られてから、運ばれて、お店に届き、わたしたちが買うまでの流れ全体のことです。「商慣習」とは、業界の中で昔から続けられてきた決まりごとや習わしのことです。「フードバンク」は、まだ食べられるのに余ってしまった食品を集めて、必要としている人に無料でわたすしくみです。「子ども食堂」は、子どもたちが安く、または無料で食事をとれる場所です。食べられる食べ物を捨てずに生かすことは、世界中で取り組まれている持続可能な社会(SDGs)の目標にもつながっています。買った食べ物を残さず食べること、賞味期限をよく見て計画的に使うことなど、わたしたち一人一人にもできることがあります。食べ物を大切にする気持ちが、これからの未来をささえていくのです。
人気者「ひこにゃん」をよぶおかねが値上げ ひこね市が発表
みなさんの住む町や市には、その町を有名にしている人気のキャラクターがいるかもしれません。滋賀県ひこね市には「ひこにゃん」という、全国に知られた人気のキャラクターがいます。ひこにゃんは、ひこね市のいろいろな行事に登場するだけでなく、市の外で開かれるイベントにもよばれて出かけることがあります。お祭りやお店のもよおしにひこにゃんが来てくれると、たくさんの人が集まり、町がにぎやかになります。
2026年6月9日、滋賀県ひこね市(観光文化スポーツ部エンタテインメント課)が、ひこにゃんをイベントによぶときにはらうおかね、「派遣負担金」を値上げすると発表しました。この新しい料金は、令和8年(2026年)7月1日から始まります。
くわしく見ていきます。これまで通常の料金は11万円でしたが、新しくは14万円になります。3万円の値上げです。また、安くなる「割引」のときの料金は、これまで55,000円でしたが、70,000円になります。こちらは1万5000円の値上げです。
この割引を受けられるのは、決められた相手だけです。一つ目はひこね市内にある事業所、二つ目は利益を目的としない非営利団体、三つ目はひこね市に関わりのあるイベント、そして四つ目は市長が「これは割引にする」と指定した場合です。これら以外の相手は、通常の料金がかかることになります。
ここで言葉の説明です。「派遣負担金」とは、ひこにゃんをほかの場所に送り出すために、よびたい相手がひこね市にはらうおかずのことです。ひこにゃんが活動するには、いっしょに動く人や道具などにおかねがかかるため、よんだ側がその費用の一部を受け持つのです。「非営利団体」とは、もうけることを目的にしないで活動する団体のことを言います。
わたしたちが買い物をするときに物のねだんが上がることがあるように、町を代表するキャラクターをよぶおかねも変わることがあるのです。ひこね市にとって、ひこにゃんは町のみりょくを多くの人に伝える大切な役わりをもっています。みなさんも、自分の住む町をもり上げてくれるものは何か、そしてそれをささえるためにどんな工夫やおかねが必要なのかを、考えてみるとよいでしょう。