2026年10月1日(木)のこどもニュースNews for Thursday, October 1, 2026

しんじゅと鳥とりの羽はねのしくみを一ひとつに 東北大学とうほくだいがくなどが新あたらしい色いろの材料ざいりょうを開発かいはつ

しんじゅと鳥の羽のしくみを一つに 東北大学などが新しい色の材料を開発
構造色 出典: NASA

しんじゅの光ひかり方かたと、鳥とりの羽はねにふくまれる黒くろい色いろのもと。この二ふたつのまったくちがう生いき物もののしくみを、一ひとつの材料ざいりょうの中なかで合あわせてしまった研究けんきゅうが発表はっぴょうされました。東とう北ほく大だい学がく多た元げん物ぶっ質しつ科か学がく研けん究きゅう所じょのイン・シュウ教授きょうじゅが率ひきいる研究けんきゅうチームが、さまざまな色いろに調節ちょうせつできる新あたらしい「構造色こうぞうしょく」の材料ざいりょうをつくることに成功せいこうしたのです。構造色こうぞうしょくとは、絵えの具ぐやインクのように色いろのもとになる物質ぶっしつによってではなく、物ものの表面ひょうめんや内部ないぶにある細こまかいつくりが光ひかりを反射はんしゃすることで見みえる色いろのことです。しんじゅや鳥とりの羽はねの色いろがその例れいです。

しんじゅと鳥の羽のしくみを一つに 東北大学などが新しい色の材料を開発
構造色 出典: NASA

これまでの構造色こうぞうしょくの材料ざいりょうは、細こまかいつくりを厳密げんみつに周期的しゅうきてきに、つまり同おなじ形かたちを正確せいかくに同おなじ間かんかくでくり返かえすように並ならべる必要ひつようがありました。今回こんかいの材料ざいりょうは、こうした厳密げんみつな周期構造しゅうきこうぞうにたよらなくても、あざやかな色いろを低ていコストで出だせるのが特とくちょうです。研究けんきゅうチームは、従来じゅうらいの構造色材料こうぞうしょくざいりょうとは異ことなる新あたらしい設計せっけいの考かんがえ方かたを示しめしたとしています。

では、どのような材料ざいりょうなのでしょうか。しんじゅは、うすい層そうが何重なんじゅうにも重かさなった多層構造たそうこうぞうをもっています。一方いっぽう、鳥とりの羽はねにふくまれる「メラニン」は、黒くろっぽい色いろのもとになる物質ぶっしつで、光ひかりを吸収きゅうしゅうする性質せいしつがあります。研究けんきゅうチームは、この二ふたつの特とくちょうを、生いき物ものの体からだではなく無機材料むきざいりょうの中なかで合あわせました。無機材料むきざいりょうとは、金属きんぞくやガラスのように、生いき物ものの体からだをつくる物質ぶっしつとはちがう材料ざいりょうのことです。生いき物もののしくみをまねることを「バイオミメティック」といい、今回こんかいの材料ざいりょうは二ふたつのしくみを重かさねてまねているので、多重たじゅうバイオミメティック構造色材料こうぞうしょくざいりょうとよばれています。研究けんきゅうでは、この材料ざいりょうの合成ごうせい、性能せいのうを調しらべること、応用おうようについて大おおきな進展しんてんがあったということです。

この研究けんきゅうは、大阪大学産業科学研究所おおさかだいがくさんぎょうかがくけんきゅうじょ、国立台北科技大学こくりつたいぺいかぎだいがく、北京科技大学ぺきんかぎだいがく、大だい東とう化か成せい工こう業ぎょう株かぶ式しき会がい社しゃの研究者けんきゅうしゃらとの共同研究きょうどうけんきゅうです。研究成果けんきゅうせいかは、2026年ねん9月がつ22日にち(現地時間げんちじかん)に科学誌かがくしAdvanced Materialsにオンラインで公開こうかいされました。また、研究けんきゅうチームは同おなじ年としの8月がつ21日にち付づけで「特許とっきょ」を出願しゅつがんしています。特許とっきょとは、新あたらしい発明はつめいをした人ひとに、その発明はつめいを使つかう権利けんりを国くにが認みとめるしくみで、出願しゅつがんとは、その権利けんりをもとめて国くにに届とどけ出でることです。

構造色こうぞうしょくは、けしょう品ひん、物ものの表面ひょうめんをうすくおおうコーティング、プラスチック、ディスプレイなど、さまざまな分野ぶんやで注目ちゅうもくされています。研究けんきゅうチームは今回こんかいの材料ざいりょうを、けしょう品ひんやインク、プラスチックに生いかすことをめざしています。