ハローワークの仕事にAIを使えるか 国が実験の結果を発表しました
みなさんのお父さんやお母さん、まわりの大人は、はたらく場所(仕事)を見つけて毎日活動しています。仕事をさがす人を手助けする国の場所が「ハローワーク」です。近ごろは、コンピューターがたくさんのデータをもとに考える「AI」が、いろいろな所で使われるようになってきました。そこで、ハローワークの仕事にもAIを役立てられないか、国が調べることになりました。
2026年4月22日、国の役所である厚生労働省職業安定局が、ハローワークでAIをどう使っていくかという方針をまとめて発表しました。厚生労働省職業安定局は、まず2025年9月から2026年2月にかけて、全国10か所のハローワークで実験を行いました。この実験は、仕事をしょうかいする仕事のむだをへらし、はやく進められるようにすることが目的です。
AIには、過去3年分の、仕事をさがす人の希望と、人を集めている会社のデータを学習させました。そのうえで、AIが「この人にはこの仕事が合います」と提案しました。
ところが、実験に参加した職員のおよそ7割が、AIの提案を「妥当ではない」と答えました。ねんれいや仕事の内容など、細かい条件で、仕事をさがす人の希望とAIの考えがくいちがう例が、次々と出たのです。
この結果を受けて、厚生労働省職業安定局は、2026年度(令和8年度)に、全国10か所のハローワークで、職員に向けてAIを使う実証を行うと発表しました。あわせて、AIを使うときの基本の考え方として「AIで職員のすべての仕事を代わりに行うわけではなく、ハローワークのサービスをもっと使いやすくするための道具(ツール)である」としています。
ここで出てきた言葉を説明します。「ハローワーク」は、仕事をさがす人と、はたらく人をほしい会社を結びつける国の場所です。「AI」は、たくさんのデータから学んで、人のように考えたり提案したりするコンピューターのしくみです。「妥当ではない」とは、「ふさわしくない」「うまく合っていない」という意味です。「ツール」は道具のことです。
今回の実験では、AIの提案がまだ人の希望にうまく合わないことが分かりました。でも厚生労働省職業安定局は、AIをやめるのではなく、職員を助ける道具として、もっと役立つように調べていくと考えています。AIはこれから、わたしたちの生活のいろいろな場面で使われていきます。AIにすべてを任せるのではなく、人とAIがそれぞれの良さを生かして協力していくことが大切になりそうです。