2026年6月20日(土)のこどもニュース
ダブル台風と梅雨前線で大雨に注意 九州から関東まで広がる恐れ
6月は、雨がたくさんふる「梅雨」の時期です。梅雨は、あたたかい空気とつめたい空気がぶつかってできる「梅雨前線」という雲のおびが、日本の上に長くとどまることで起こります。みなさんが学校で習ったように、台風は大雨や強い風で災害を起こすことがあります。いま、その台風と梅雨前線が同じ時期に重なり、大雨への注意がよびかけられています。
2026年6月24日の時点で、日本気象協会(気象庁)が大雨への警報を出しています。今回は、二つの台風が同時にあらわれる「ダブル台風」と、梅雨前線が動かずに同じ場所にとどまり続けていることが重なっています。すでに九州では、これまでに見たことがないほどの「記録的大雨」がふっています。さらに、6月25日からは、大雨のエリアが東のほうへ広がると予想されています。九州から関東までの広い地いきで、警報が出るほどの大雨になる恐れがあります。
ここで言葉の説明をします。「梅雨前線」とは、雨をふらせる雲のおびのことです。「ダブル台風」とは、台風が二つ同時にあることをさします。「警報」とは、大きな災害が起こりそうなときに気象庁が出す、強い注意のよびかけです。みなさんも知っているように、流れる水の量がふえると、川は土地をけずったり物を運んだりする力が大きくなり、災害につながります。だからこそ、大雨のときは川や山の近くに近づかないようにし、家の人とどこへにげるかを話し合っておくことが大切です。テレビやインターネットで気象の情報をたしかめて、早めに安全を考えて行動しましょう。
指定のごみぶくろが品切れ 神戸市が特別なルールを発表
みなさんの家でも、ごみを出すときには、住んでいる市や町で決められた専用のごみぶくろを使っていると思います。社会の学習で習ったように、ごみを集めて処理するしくみは、みんなのくらしを清潔に、そして安全にたもつために、計画的につくられています。だからこそ、決められたごみぶくろが急に手に入らなくなると、毎日の生活はとても困ってしまいます。今回は、その大切なごみぶくろをめぐって、神戸市が特別な決まりを発表しました。
神戸市は、2026年6月1日から6月30日までの間、決められた指定のごみぶくろではなくても、ごみを集めることを受け付ける、という特別な決まりをおこなうと発表しました。これは、「中東」という遠い地いきのきびしい情勢が原因で人々の間に不安が広がり、指定のごみぶくろを買い求める人が一気に集中したことがきっかけです。そのため、一部の店で指定のごみぶくろが一時的に品切れになってしまいました。この特別な期間に使ってよいのは、15リットルから45リットルの大きさで、ふくろごしに中の文字が見えるくらいの「透明」または「半透明」のふくろです。ごみぶくろをつくる会社は、いつもの年より多く生産をしていましたが、必要以上にたくさん買う人が多かったことが、品物が少なくなった主な原因だと言われています。一方で、使ってはいけないふくろもあります。中身が見えないふくろ、やぶれやすいふくろ、水分がしみ出すふくろ、口をしばれないふくろ、そしてほかの市や町の指定のふくろは使えません。なお、この特別な期間が終わったあとは、また指定のごみぶくろだけにもどることになっています。
ここで言葉の説明をします。「透明」とは、すき通っていて向こう側がよく見えることです。「半透明」は、はっきりとは見えませんが、ぼんやりと中のようすが分かることです。神戸市が中の見えるふくろに限ったのは、集める人が中身を確かめて、安全に作業ができるようにするためだと考えられます。今回のできごとは、不安になったときでも、必要以上にたくさん買いだめをすると、かえってみんなが困ってしまうことを教えてくれます。本当に必要な分だけを買い、まわりの人と分け合う気持ちをもつことが、こまったときほど大切になります。みなさんも、ごみの出し方や買い物の仕方を通して、住みよいくらしのために自分にできることを考えてみてください。
米づくりに会社が参入 アイリスが農業を本格スタート
みなさんは、おにぎりやパックごはんを食べたことがありますね。日本の食たくに欠かせない米は、田んぼで米づくりをする人たちが作っています。でも今、その米づくりをする人がだんだん少なくなり、年れいも高くなっているという問題があります。学校でも、食料を作る働き手が減っていることを学びましたね。そんな中、ある会社が米づくりに力を入れると発表しました。
2026年5月12日、アイリスアグリイノベーション株式会社が、農業の事業を本格的に始め、米を作る仕事を立ち上げると発表しました。この会社は、家庭用品などで知られるアイリスオーヤマのグループ会社です。「東日本大震災」から15年がたったことをきっかけに決めたといいます。
まず初めの年に22ヘクタールの田んぼで米を作り、5年後には200ヘクタール、いずれは1000ヘクタールまで広げることを目標にしています。
発表によると、農業を中心になって行う人たちの平均の年れいは69.2さいで、65さい以上の人が7割をしめています。さらに、全国の農地の約3割では、10年後にだれが作るのかがまだ決まっていません。
そこでこの会社は、使われなくなった田畑「耕作放棄地」を借りる「リース方式」で土地を活用し、そこで作った米を「パックごはん」にして日本国内で売っていく計画です。
ここで出てきた言葉を説明します。「ヘクタール」は広さの単位で、1ヘクタールはたて100メートル、横100メートルの正方形と同じ広さです。1000ヘクタールはとても広い土地になります。「耕作放棄地」とは、これまで作物を作っていたのに、今は使われずにそのままになっている田畑のことです。「パックごはん」は、たいたごはんを入れ物につめて、温めるとすぐ食べられるようにした食品です。「東日本大震災」は、2011年に東日本でおきた大きな地しんとつなみの災害です。
米づくりをする人が減っていく中で、会社が新しい形で米を作ることは、私たちが安心して米を食べ続けられることにつながります。食料を国内で作り続けられるかどうかは、みなさんの未来の食生活にも関わる大切な問題です。
あなたの町は歩きやすい? 約150万人の歩数を大調査
みなさんは毎日どれくらい歩いているか、数えたことがありますか。学校へ行くときや、友だちと遊ぶとき、わたしたちは知らず知らずのうちにたくさん歩いています。よく歩くことは体を動かすことになり、健康によいと言われています。では、住んでいる場所によって、歩く量にちがいはあるのでしょうか。それを大きなデータで調べた研究が発表されました。
2026年6月20日、東京大学の研究チームと、ジオテクノロジーズ株式会社が、いっしょに行った研究の結果を発表しました。研究を進めたのは、運動と健康のつながりを調べているかまた真光さんたちです。
このチームは、スマートフォンのアプリ『トリマ』を使っている約150万人(20さいから64さいまで)の歩数を調べました。だれのものか名前が分からないようにしたデータを使い、2023年の1日あたりの歩数を、市区町村ごとに比べました。
調べたのは、利用者が100人以上いた951の市区町村です。その結果、全体の平均は1日6163歩でした。
場所によるちがいはとても大きく、いちばん多い所といちばん少ない所では、約3700歩、つまり2倍近くもの差がありました。いちばん多かったのは東京都豊島区で7750歩、いちばん少なかったのは宮崎県小林市で4026歩でした。
また、おみせや病院などの建物が多く、道がつながっていて、人口密度が高い場所(これを「ウォーカビリティ」が高いといいます)ほど、歩数が多いことも分かりました。
さらに、仕事をしている人としていない人とでは歩数にちがいがあり、その差は男性で1514歩、女性で826歩でした。
この研究をまとめた論文は、6月19日付で外国の学術誌にのりました。研究チームは、全国の歩数を見られる地図も公開しています。
今回出てきた「ウォーカビリティ」とは、その町がどれくらい歩きやすいかを表す言葉です。おみせや建物の数、道のつながりやすさ、人口密度などから決められます。歩きやすい町ほど、人々が自然とよく歩くということです。
わたしたちがどれくらい歩くかは、自分のやる気だけでなく、住んでいる町のつくりにも関係しているのです。歩きやすい町づくりが進めば、多くの人が健康にくらせるようになるかもしれません。みなさんも、自分の住む町が歩きやすいかどうか、まわりを見てみてはいかがでしょうか。
ハローワークの仕事にAIを使えるか 国が実験の結果を発表しました
みなさんのお父さんやお母さん、まわりの大人は、はたらく場所(仕事)を見つけて毎日活動しています。仕事をさがす人を手助けする国の場所が「ハローワーク」です。近ごろは、コンピューターがたくさんのデータをもとに考える「AI」が、いろいろな所で使われるようになってきました。そこで、ハローワークの仕事にもAIを役立てられないか、国が調べることになりました。
2026年4月22日、国の役所である厚生労働省職業安定局が、ハローワークでAIをどう使っていくかという方針をまとめて発表しました。厚生労働省職業安定局は、まず2025年9月から2026年2月にかけて、全国10か所のハローワークで実験を行いました。この実験は、仕事をしょうかいする仕事のむだをへらし、はやく進められるようにすることが目的です。
AIには、過去3年分の、仕事をさがす人の希望と、人を集めている会社のデータを学習させました。そのうえで、AIが「この人にはこの仕事が合います」と提案しました。
ところが、実験に参加した職員のおよそ7割が、AIの提案を「妥当ではない」と答えました。ねんれいや仕事の内容など、細かい条件で、仕事をさがす人の希望とAIの考えがくいちがう例が、次々と出たのです。
この結果を受けて、厚生労働省職業安定局は、2026年度(令和8年度)に、全国10か所のハローワークで、職員に向けてAIを使う実証を行うと発表しました。あわせて、AIを使うときの基本の考え方として「AIで職員のすべての仕事を代わりに行うわけではなく、ハローワークのサービスをもっと使いやすくするための道具(ツール)である」としています。
ここで出てきた言葉を説明します。「ハローワーク」は、仕事をさがす人と、はたらく人をほしい会社を結びつける国の場所です。「AI」は、たくさんのデータから学んで、人のように考えたり提案したりするコンピューターのしくみです。「妥当ではない」とは、「ふさわしくない」「うまく合っていない」という意味です。「ツール」は道具のことです。
今回の実験では、AIの提案がまだ人の希望にうまく合わないことが分かりました。でも厚生労働省職業安定局は、AIをやめるのではなく、職員を助ける道具として、もっと役立つように調べていくと考えています。AIはこれから、わたしたちの生活のいろいろな場面で使われていきます。AIにすべてを任せるのではなく、人とAIがそれぞれの良さを生かして協力していくことが大切になりそうです。