公園や道ぞいの木「キョウチクトウ」 食べると危ない毒に注意
みなさんは、町の道ぞいや公園で、夏に赤や白の花をさかせる「キョウチクトウ」という木を見たことがあるかもしれません。この木は、空気のよごれや暑さに強く、せわをしなくてもよく育ちます。そのため、日本では昔から街路樹や公園にたくさん植えられてきました。きれいな花がさくので、身近でよく見かける木です。けれども、このキョウチクトウには、人や動物にとって、とても気をつけなければならない毒があるのです。
この毒について、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の動物衛生研究部門が、くわしい情報を公開しました。それによると、キョウチクトウには「オレアンドリン」という毒がふくまれています。この毒は心臓のはたらきを悪くするもので、葉や花や木のえだなど、植物全体にふくまれています。しかも、ほんの少しの量を食べただけでも、体の具合が悪くなり、命にかかわることがあります。さらに気をつけたいのは、生のままの葉だけでなく、かれてしまった葉にも毒が残っているという点です。今のところ、この毒に効く薬は見つかっていません。だから、毒を体に入れないように予防することが、いちばん大切だと農研機構は伝えています。とくにあぶないのは、牛、水牛、めん羊、山羊といった、草を食べてくらす草食動物です。
理科で学んだように、生き物は食べ物やまわりのかんきょうと深く関わって生きています。「オレアンドリン」とは、キョウチクトウの体全体にふくまれ、心臓のはたらきをじゃまする毒のことです。牛や山羊などを飼う人は、動物が間ちがえてこの木の葉を食べてしまわないように、近くに植えない、かれた葉をそうじするといった注意が必要です。そして私たちも、公園や道ばたで見かけた知らない植物を、むやみに口に入れないことが大切です。身近で美しい木にも、こうした一面があることを知っておくと、自分や動物の安全を守る力になります。