探査機「はやぶさ2」が小わく星トリフネのそばを通り、写真をとることに成功しました
みなさんは、夜空に光る星を見上げたことがありますか。空には、太陽のまわりを回っている小さな天体がたくさんあり、それらは「小惑星」と呼ばれています。日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ2」は、2014年12月に打ち上げられ、「小惑星」リュウグウの砂を、2020年12月6日に地球に届けました。その大きな仕事を終えたあと、はやぶさ2は「拡張ミッション」と呼ばれる新しい旅を続けています。
JAXAは2026年7月6日、はやぶさ2が「拡張ミッション」で最初の目標としていた「小惑星」トリフネのそばを通りすぎる「フライバイ」に成功し、写真やサイエンスデータを手に入れることにも成功したと発表しました。フライバイが行われ、それが確かめられたのは、2026年7月5日の18時29分から18時35分ごろ(日本時間)にかけてです。トリフネにもっとも近づいたのは同じ日の18時30分で、時こくのずれは1秒以内だとされています(速報値)。そして地上で成功が確かめられたのは、18時35分でした。
写真をとった時こくは、光学航法カメラ(ONC-T)が18時29分59秒、中間赤外カメラ(TIR)が18時29分58秒です(どちらも速報値)。このとき、はやぶさ2からトリフネまでのきょりは、約10kmでした。観測には、ONC-T、NIRS3、TIR、LIDARという四つの科学機器が使われました。このプロジェクトは、JAXAのはやぶさ2プロジェクトチームが中心となり、共同で研究する機関として「東京大学」「千葉工業大学」「会津大学」「国立天文台」なども加わって進められています。今のところ、サイエンスデータは一部だけが地上に送られていて、残りはこれから送られる予定です。
ここで、いくつかの言葉を説明します。「小惑星」とは、太陽のまわりを回っている小さな天体のことです。「フライバイ」とは、探査機が止まらずに、目標のそばを通りすぎながら観測することです。「拡張ミッション」とは、はじめに決められた仕事を終えたあとに、続けて行う新しい仕事のことです。はやぶさ2が集めたサイエンスデータは、残りがこれから地上に送られてきます。遠くはなれた「小惑星」の姿が、少しずつわたしたちのもとに届くのです。どんなことが分かるのか、これからの発表を楽しみに待ちたいですね。