EUの専門家が、子どものSNS利用について報告書を発表しました
みなさんの中には、SNSや動画サイトを毎日のように使っている人も多いのではないでしょうか。SNSはとても便利ですが、いやがらせのメッセージが届いたり、知らない大人が近づいてきたりする危険もあります。情報化が進むと生活は便利になる一方で、新しい課題も生まれます。そこで今、世界の国々は、インターネット上で子どもをどう守るかを真けんに考え始めています。ヨーロッパの多くの国々でつくる連合であるEUでも、この問題が大きな話題になっています。
2026年7月13日、EUの政治を進める組織である「欧州委員会」が、子どものオンライン安全についての報告書を公表しました。この報告書をまとめたのは、「欧州委員会」のトップであるウルズラ・フォンデアライエン委員長が設置した「子どものオンライン安全に関する特別パネル」という専門家の集まりです。専門家パネルは2026年3月から6月にかけて3回の会合を開き、話し合いを重ねてきました。報告書には、子どもの保護や、子ども自身の力を高める「エンパワーメント」を強めること、SNSなどのデジタルサービスを「年齢に応じた利用」にしていくことについての提言がふくまれています。
あわせて「欧州委員会」は、EUで行った世論調査「Flash Eurobarometer(フラッシュ・ユーロバロメーター)」の結果も公表しました。この調査では、「サイバーいじめ」やいやがらせを心配すると答えた人が回答者の71%、大人が悪い目的でネットを通じて子どもに近づく「オンライングルーミング」や、子どもを性的に利用することを心配すると答えた人が70%にのぼりました。さらに、回答者の約3分の2が、年れいによって子どものSNSの利用を制限するEUのルールを望んでいることも分かりました。「欧州委員会」は、夏の休みが終わった後の秋ごろに、この報告書にもとづいた具体的な政策を提案する予定です。
ここで、ニュースに出てきた言葉を説明します。「欧州委員会」は、EU全体のルールや政策を考えて提案する、EUの中心となる組織です。「サイバーいじめ」は、インターネット上で人を傷つけたり、いやがらせをしたりすることです。「オンライングルーミング」は、大人が悪い目的をかくして、SNSなどで子どもと仲良くなろうとすることです。「エンパワーメント」は、子ども自身が危険に気づき、自分の身を守る力を高めることです。「年齢に応じた利用」は、子どもの年れいに合った使い方をするという考え方です。
今回の動きはヨーロッパでの話ですが、SNSの危険は日本に住むわたしたちにも関係があります。情報を正しく判断し、責任をもって使う「メディアリテラシー」は、これからの時代にますます大切になります。みなさんも、このニュースをきっかけに、SNSとの付き合い方や、自分の身を守る方法について考えてみてください。