生き物の「せっけい図」を書きかえる ぎじゅつに 新しいほうりつ
わたしたちの体は、とても小さな「せっけい図」のようなものからできています。この「せっけい図」は「いでんし」とよばれ、目の色やせのたかさなど、体のいろいろなことを決めています。生き物のすがたに、いろいろなちがいがあるのも、この「いでんし」がちがうからです。近ごろ、この「いでんし」を書きかえる「ゲノム編集」という新しいぎじゅつが生まれました。このぎじゅつをどうつかうか、国が話し合いました。
2026年4月10日、国はこの「ゲノム編集」についての新しいほうりつの案を出しました。そして国会で話し合われ、6月16日と7月16日に、みとめられました。このほうりつでは、「ゲノム編集」でつくりかえた、赤ちゃんのもとになるたまご(これを「ヒトゲノム編集胚」といいます)を、人や動物のおなかの中にもどすことを、げんそくとしてしてはいけないと決めました。もしこの決まりをやぶった人は、十年いかのあいだけいむしょに入るか、千万円いかのばっきんをはらうことになります。
また、「ゲノム編集」をあつかう研究などをする人は、前もって、どんなことをするかを書いた計画書を国に出さなければなりません。そして、その計画書を出してから60日たつまでは、はじめてはいけないと決められました。もし計画書を出さなかったり、うそを書いたりした人は、1年いかのあいだけいむしょに入るか、100万円いかのばっきんになります。このほうりつは、研究そのものをすべてやめさせるものではありません。決められたやり方をまもり、国にとどけ出れば、きそとなる研究はできます。このほうりつは、みんなに広く出されてから1年たった日から、つかわれます。
「ゲノム編集」とは、生き物の体の「せっけい図」である「いでんし」を、書きかえるぎじゅつのことです。このぎじゅつは、うまくつかえば、病気をなおすなど、たくさんの人をたすけるかもしれない、大切なぎじゅつです。でも、赤ちゃんのもとになるたまごを書きかえてしまうと、その子や、これから生まれてくる人たちにまで、大きなえいきょうがのこるかもしれません。だから国は、みんながこのぎじゅつを正しくつかい、安心してくらせるように、新しい決まりをつくったのです。