白馬の山で68さいの男性が登りと下りで2度そうなん 長野県警察が体力づくりを呼びかけ

日本の国土は山地が多く、なかでも長野県には高い山がたくさんあって、夏になると全国から大勢の登山者が集まります。山登りは自然を楽しめるすばらしい活動ですが、山ではつかれや天気の変化で動けなくなり、助けを求めなければならなくなる「そうなん」が毎年起きています。そこで長野県警察本部は、県内の山でどんなそうなんが起きたかを週ごとにまとめ、登山者に注意を呼びかけています。

長野県警察本部は、令和8年6月29日から7月5日までの県内の山のそうなんをまとめた報告を、長野県の公式サイトで公開しました。その中で特に取り上げられたのが、白馬大雪けいで起きた出来事です。68さいの男性が、さる倉という登山口から一人で入山しました。6月30日、男性は標高約2650メートル付近を登っているとちゅうでつかれて動けなくなり、山小屋からの連らくを受けた地元のそうなん対策協議会の救助隊員によって、山小屋へ運ばれました。ところが2日後の7月2日、男性は山を下りるとちゅうの標高約2250メートル付近で再びつかれて動けなくなり、知人を通じて助けを求めました。今度は長野県警察の山のそうなん救助隊員が、ストレッチャーにのせたり背負ったりして、男性をさる倉まで運び下ろしました。報告では、この出来事を、登りと下りでそれぞれ助けを求めて2度救助されたそうなん事案だと記録し、原因を「根本的な体力不足」だと述べています。同じ期間に県内で起きた山のそうなんは7件で、その中には、針ノ木だけという山で行方不明になっていた人が7月3日に遺体で見つかった、死亡1件もふくまれます。また、令和8年1月1日から7月5日までの合計では、発生件数111件、死者20人、行方不明2人、負傷者40人、無事に救出された人67人で、そうなんした人は合わせて129人でした。発生件数は前の年の同じ時期より22件少なくなっています。長野県警察本部は、登山をする人に、体力・計画・装備を十分に整えるよう呼びかけています。
ここで、記事に出てきた言葉をふり返りましょう。「遭難」とは、山などで動けなくなったり道に迷ったりして、自分の力では安全な場所にもどれなくなることです。「白馬大雪渓」は、長野県の白馬だけという高い山にある、夏になっても雪がとけずに残っている大きな雪の谷で、多くの登山者が通る場所です。「ストレッチャー」は、動けなくなった人をのせたまま安全に運ぶことができる道具です。今回のそうなんの原因は、体力が足りなかったことだと分かっています。みなさんも遠足や登山、キャンプなどで自然の中に出かけるときは、自分の体力に合った無理のない計画を立て、必要な装備をしっかり用意することが大切です。ふだんから体をきたえ、前もってよく調べて準備することが、自分の命を守ることにつながります。