AIが作つくったものだと分わかるように EUで新あたらしいAIのルールが始はじまりました

AIが作ったものだと分かるように EUで新しいAIのルールが始まりました
欧州委員会 出典: Photo by Dušan Cvetanović on Pexels

みなさんの中なかには、AIとチャットで話はなしたり、AIが作つくった画像がぞうや動画どうがをインターネットで見みたりしたことがある人ひとも多おおいのではないでしょうか。最近さいきんのAIはとても上手じょうずに文章ぶんしょうや画像がぞうを作つくるので、人ひとが作つくったものなのか、AIが作つくったものなのか、見分みわけるのがどんどん難むずかしくなっています。学校がっこうでも、情報じょうほうを正ただしく選えらんで活用かつようするメディアリテラシーが大切たいせつだと学まなびましたね。そこで、ヨーロッパの国々くにぐにが集あつまってつくる連合れんごうであるEUは、AIを安心あんしんして使つかえるようにするための法律ほうりつ「AI法ほう」を作つくりました。

AIが作ったものだと分かるように EUで新しいAIのルールが始まりました
欧州委員会 出典: Photo by Dušan Cvetanović on Pexels

2026年ねん8月がつ2日ふつか、EUのおう州委員会しゅういいんかいは、AI法ほうの第だい50条じょうにもとづくガイドライン(手引てびき)を公表こうひょうし、そのルールの適用てきようを始はじめました。このルールは、AIを提供ていきょうする会社かいしゃなどが守まもらなければならない、いくつかの義務ぎむを定さだめています。

まず、チャットボットなどの対話型たいわがたAIを提供ていきょうする会社かいしゃは、話はなしている相手あいてがAIであることを利用者りようしゃに伝つたえなければなりません。また、生成せいせいAIが作つくったコンテンツには、機械きかいが読よみ取とれるしるし(マーク)を付つける義務ぎむがあります。

ディープフェイクと呼よばれる、AIで生成せいせい・加工かこうされた画像がぞう・音声おんせい・動画どうがについては、それがディープフェイクであることを利用者りようしゃに明あきらかにしなければなりません。さらに、人ひとの表情ひょうじょうや声こえなどから気持きもちを読よみ取とる感情認識かんじょうにんしきのシステムや、顔かおなど体からだの特とくちょうで人ひとを分類ぶんるいする生体分類せいたいぶんるいのシステムを使つかうときにも、そのことを通知つうちする義務ぎむがあります。社会しゃかいのみんなに関かかわる公共こうきょうの利益りえきについてのことがらでは、AIが作つくった文章ぶんしょうにラベルを表示ひょうじする義務ぎむもあります。ただし、人間にんげんが内容ないようを確たしかめたり編集へんしゅうしたりした文章ぶんしょうは、この表示義務ひょうじぎむの対象外たいしょうがいです。

このうち、マーク付づけと検出けんしゅつ(AIが作つくったものだと見みつけ出だすこと)の義務ぎむだけは、2026年ねん12月がつ2日ふつかまで準備じゅんびのための期間きかんが認みとめられています。また、2026年ねん8月がつ2日ふつかより前まえに作つくられたコンテンツに、さかのぼってラベルを付つける義務ぎむはありません。

ルールを守まもらなかった会社かいしゃには、最大さいだいで1500万まんユーロ(ユーロはEUの多おおくの国くにで使つかわれているお金かねの単位たんいです)、または前まえの年としの世界全体せかいぜんたいの売上高うりあげだかの3%の制裁金せいさいきんが課かされることが定さだめられています。ただし、規模きぼの小ちいさい会社かいしゃには、その規模きぼに見合みあったあつかいをする比例原則ひれいげんそくが考かんがえられることになっています。

ルールが守まもられているかを取とりしまる仕事しごとは、主おもにEUの加盟国かめいこくそれぞれの、市場しじょうを見張みはる役所やくしょが受うけ持もちます。EUのAIオフィスという組織そしきの役割やくわりは限かぎられていて、EUの機関きかんが使つかうAIについては、おう州しゅうデータ保護ほごかんとく官かん(EDPS)という役所やくしょが取とりしまりを受うけ持もちます。

ここで、この記事きじに出でてきた言葉ことばをふり返かえりましょう。「生成せいせいAI」とは、文章ぶんしょうや画像がぞう、音声おんせいなどを自分じぶんで作つくり出だすことができるAIのことです。「ディープフェイク」とは、AI法ほうの定さだめでは、実際じっさいにいる人物じんぶつや、実際じっさいにある物もの・場所ばしょ・団体だんたい・出来事できごとに似にせて、本物ほんものであるかのように誤あやまって見みえる、AIが生成せいせい・加工かこうした画像がぞう・音声おんせい・動画どうがのコンテンツのことです。「制裁金せいさいきん」とは、ルールを破やぶった会社かいしゃなどがはらわなければならないお金かねのことです。

日本にほんはEUの加盟国かめいこくではありませんが、インターネットには国境こっきょうがなく、AIが作つくった画像がぞうや動画どうがは世界中せかいじゅうに広ひろがります。AIが作つくったものにしるしやラベルが付つくようになれば、わたしたちも、目めの前まえの情報じょうほうが本物ほんものかどうかを見分みわけやすくなります。みなさんも、メディアリテラシーを思おもい出だしながら、AIと上手じょうずに付つき合あっていきたいですね。