物価高で「十分な食料を買うお金がない」家庭が約9割 子育て世帯への大きな調査

スーパーで買い物をするとき、パンや牛乳の値段が前より上がっていると感じたことはありませんか。日本では物の値段が上がり続けていて、多くの家庭の暮らしにかかわっています。特に夏休みの間は学校の給食がないため、家で食べる食事の回数が増え、食費の負担が大きくなります。そこで、子どもたちを支える活動をしている公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、経済的に困難な子育て家庭の暮らしの様子をくわしく調べることにしました。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、夏休み中に食料品を届ける「子どもの食 応援ボックス」に申しこんだ8,736世帯を対象に、2026年6月1日から6月18日にかけてアンケート調査を行い、7月30日にその結果を発表しました。回答したのは全国47都道府県の世帯で、ひとり親で女性の保護者が大半でした。約9割の世帯が「物価が上がったことで、十分な食料を買うお金がない」と答え、過去1年間に必要な食料品を買えなかった経験がある世帯は約6割にのぼりました。1人1日当たりの食費は500円を下回り、2025年の調査よりも減っています。また、6割以上の世帯で家計が赤字になっていて、26.2%の世帯が借金をし、36.9%の世帯が貯金を取りくずして生活しています。電気や水道などの公共料金をはらうのに困った経験がある世帯も33.0%ありました。2026年4月に始まった学校給食費の負担を軽くする取り組みについては、半数以上がよいことだと答えた一方で、31.7%は給食の量や質が下がるのではないかと心配しています。さらに、児童手当が月1万円増えた場合には、54.9%が食料品を買うことに、45.2%が服を買うことに使いたいと答えました。この結果を受けて、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは政府に対し、経済的な支えを増やすこと、食料を届ける公的なしくみを強めること、給食を無料にする対象を広げること、高校生の世代への昼食の支えなどを求めました。
ここで言葉の説明をします。「物価高」とは、物の値段が上がり続けることです。「世帯」とは、いっしょに暮らしている家族のまとまりのことです。「児童手当」とは、子どもを育てる家庭に国からお金がわたされるしくみのことです。今回の調査は、物の値段が上がることで、毎日の食事にも困っている家庭が全国にたくさんあることを示しました。国や地方公共団体の政治には、人々の願いにもとづいて暮らしを支える役割があります。みなさんが毎日食べている給食や食事のうらにあるこうした問題を知り、困っている人を社会全体でどう支えるかを考えることが、よりよい未来につながります。