中止になった花火玉、万博の夜空へ キリンビールが全国の花火大会の今を調査

夏の夜空に大きな花火が開くのを、楽しみにしている人は多いでしょう。しかし今、全国の花火大会の中には、続けるのが難しくなっているものがあります。花火大会を開くには、花火玉を買うお金や、会場の準備と安全を守るための人手など、たくさんのお金と人の力が必要だからです。そこで、キリンビール株式会社は、「晴れ風ACTION」という活動を通して、花火の文化を支える取り組みを進めています。

キリンビール株式会社は2025年7月31日、中止となった全国の花火大会で打ち上げる予定だった花火玉を集め、大阪・関西万博で打ち上げるイベント「晴れ風ACTION特別共催 未来につなぐ希望の花火」を開くと発表しました。大阪・関西万博は、世界の国や地域が参加して大阪府で開かれている大きな国際イベントで、花火は2025年8月23日の土曜日に打ち上げられます。
あわせてキリンビール株式会社は、全国の花火大会の運営事務局や自治体461件と、生活者800名を対象にした独自の調査をまとめた『全国花火大会白書2025』を公開しました。調査では、約4分の1にあたる24.1%の花火大会が、新型コロナウイルス以外の理由で、過去5年以内に中止または規模の縮小をしていたことが分かりました。理由は、資金不足が55.0%、人手不足が33.3%、雨や風などの天候不順が30.6%でした。
また、花火大会の運営の90%が運営上の課題を感じていて、最も多いのは資金不足の83.4%、次が人手不足の63.9%でした。大会を開く費用は過去10年で平均34%値上がりしていて、79.4%の運営が、市民や生活者からのお金の協力が必要だと答えています。花火大会を運営する人の平均年れいは約49才、花火師の平均年れいは約55才でした。一方で、全国の花火大会の経済波及効果の総額は2兆3687億円にのぼります。生活者への調査では、55.9%の人が花火大会が減ったり規模が小さくなったりしていると感じていて、73.2%の人が今後も花火大会が続いてほしいと答えました。
ニュースに出てきた「白書」とは、調べて分かったことを報告するためにまとめた本のことです。「花火師」は、花火玉をつくったり打ち上げたりする花火の職人のことです。「経済波及効果」とは、あるできごとをきっかけに、世の中でお金が動いて広がっていく効果のことです。花火大会が開かれると、見に来た人が電車やバスに乗ったり、食事や買い物をしたりするので、地域にたくさんのお金が回るのです。
夏の花火は、多くの人の力とお金に支えられて続いてきた文化です。みなさんが花火大会に出かけて楽しむことも、その文化を支える力の一つになります。中止になった花火玉が万博の夜空に上がる8月23日、花火を未来につなぐことの意味を考えてみてはどうでしょうか。