月に新しいクレーター発見 正体はロケットの一部がぶつかったあと

月の表面に、直径約18メートルの真新しい丸い穴が写った画像があります。NASA(アメリカ航空宇宙局)とNASAの探査機「ルナー・リコネサンス・オービター(LRO)」のチームが2026年8月18日に公開したもので、月のまわりを回るLROが8月11日から12日にかけて写したものです。

この穴は「クレーター」と呼ばれる、いん石などが天体にぶつかったときにできる丸いくぼ地です。ただし今回ぶつかったのは、いん石ではなくロケットの一部でした。2025年1月、アメリカのスペースX社のファルコン9ロケットが、民間会社ファイアフライの月着陸船「ブルーゴースト1」を打ち上げました。その打ち上げに使われたロケットの上の段が宇宙を飛び続け、2026年8月5日に月面にぶつかって、この新しいクレーターができたのです。
クレーターの直径は約18メートルで、深さは約3メートルより浅いと考えられています。深さは、クレーターにできたかげの長さから計算されました。場所は、月の地図の上で北へ19.4759度、東へ266.7138度の地点で、高さは511メートルです。LROは月面から約96キロメートル上空を、1秒間に約1.6キロメートル進む速さで回りながら、「ナローアングルカメラ」という細かいところまで写せるカメラを使い、ちがう角度や光の当たり方のもとで何回も写しました。
このクレーターは、かんこくの月探査機「ダヌリ」のチームも、LUTIというカメラで写しています。また、NASAのジェット推進研究所にある「地球接近天体研究センター(CNEOS)」は、地球に近づく天体などの動きを調べる研究チームで、ロケットの一部が月のどこにぶつかるかを前もって予測していました。今回の画像から、その予測は実際の地点から約1キロメートル以内という高い正確さだったことが分かりました。