2026年8月27日(木)のこどもニュース
昼の海水浴場は人が減り、夜は増える 暑さで変わった海の楽しみ方

夜の7時から8時、海水浴場にいる人の数が前の年より最大で2割も増えている――そんな意外な調査結果が、2026年8月27日に発表されました。しかも同じ調査で、昼間をふくめた1日全体では、多くの海水浴場で人がむしろ減っていたことも分かりました。

なぜ、昼は減って夜は増えるのでしょうか。背景にあると見られているのが、夏のきびしい暑さです。昼間の海べは日ざしが強くてとても暑いため、いちばん暑い時間帯をさけて、日がかたむいてすずしくなるタ方から夜に海を楽しむ人が増えている、というわけです。実際、時間帯別に見ると、夕方5時以降は前の年より人が増え、夜7時から8時の増え方が最も大きくなっていました。
調査をしたのは、ていこくデータバンクという会社です。ドコモ・インサイトマーケティングという会社の協力を受け、けいたい電話の位置情報から人の集まり方を推計する「モバイル空間統計」というデータを使いました。全国20道府県にある、利用者がおよそ10万人以上の主要な海水浴場63か所について、2025年と2026年の海の日に、朝8時から夜8時までにそこにいた人ののべ人数を比べたのです。その結果、63地点のうち39地点、約6割で前の年より「人流」、つまり人の集まりが減っていました。減り方が2割以上だった所は7地点、1割以上は13地点ありました。たとえば兵庫県のすま海水浴場は19.9%減、神奈川県ではずし海岸が9.5%減、みうら海岸が9.4%減、かたせ東はまが0.5%減でした。
一方で、神奈川県の由比ガはまのように、前の年より4割以上も人が増えた海水浴場もありました。また、ていこくデータバンクが別に行った調査では、50.0%の会社が、暑さのせいで仕事に「支障が出た」、つまり仕事がうまく進まなくなったと答えています。きびしい暑さは、海のレジャーの楽しみ方だけでなく、大人の働き方にまでえいきょうをおよぼしているのです。
親がちがう二種類のフグ? 海の温暖化で「雑種」のフグが増えている

2013年ごろから、東日本の沿岸で、「雑種」のフグが一度にたくさんとれる、というめずらしい現象が起きています。雑種とは、ちがう種類の親の間に生まれた子のことです。とれているのは、太平洋にすむショウサイフグと、日本海にすむゴマフグの間に生まれたフグです。すむ海がちがうはずの二種類の間に、なぜたくさんの子が生まれたのでしょうか。

原因は、海水温が上がったことです。ゴマフグはもともと、日本海を流れる暖流である対馬暖流のあたりで卵を産んでいました。ところが、日本海の温暖化によってすむ場所が北へ広がり、北海道と本州の間の「津軽海峡」をぬけて、太平洋側まで分布を広げました。そして、ショウサイフグが卵を産む場所に入りこみ、ちがう種類の間で子が生まれる「交雑」が起きたのです。2012年から2013年ごろを境に雑種が大量にとれるようになり、その組み合わせは、ショウサイフグがオスで、ゴマフグがメスという場合がほとんどです。
このことは、国立かんきょう研究所の「気候変動適応情報プラットフォーム(A-PLAT)」が、水産研究・教育機構の水産大学校の高橋洋教授へのインタビュー記事として、2025年5月20日に公開しました(取材は2024年11月25日)。記事によると、東京わんでは、トラフグ(オスが多い)とマフグ(メスが多い)の交雑も確認されています。
雑種のフグが増えて心配されるのは、食中毒です。フグには強い毒があり、食べてよい部分は種類ごとに国が定めています。たとえば、トラフグの皮は食べられますが、マフグの皮には毒があります。ところが、雑種のフグはどの部分に毒があるのかがほとんど解明されていません。まちがえて食べると食中毒になる危険があるため、今はとれてもすてるしかないのです。
国も対応を進めています。2019年には厚生労働省の通知によって、フグを安全にさばく資格を持つ人である「ふぐ処理者」の認定の基準が全国でそろえられました。あわせて、ふぐ処理者が全国の雑種フグの発生の様子を確認することも、はっきりと文書に書かれました。厚生労働省の資料「自然毒のリスクプロファイル」にも、全国の雑種をふくむ種類不明のフグの発生の様子についての情報が、新しくのせられるようになりました。
雑種のフグにどのような毒があるのかは、現在、厚生労働省の研究課題として調査が続けられています。安心して食べられるようになるかどうかは、まだ分かっていません。
夏なのにもう流行? 東京のインフルエンザ、昨年より1か月以上早く始まる

まだ8月、夏の暑さが残る時期に、東京都でインフルエンザの流行が始まりました。昨年の流行開始は9月22日から28日の週だったので、今年は1か月以上も早いことになります。

東京都は2026年8月27日、都内でインフルエンザの流行が始まったと発表しました。流行が始まったかどうかは、「定点医療機関」という、あらかじめ決められた医院や病院からの報告をもとに判断します。1週間の間に、この定点医療機関1か所あたりで報告されたインフルエンザの人数が1.0人をこえると、流行が始まった目安とされます。8月17日から23日までの1週間(第34週)は、この数が1.49人となり、目安の1.0人をこえました。
この週には、学校などで多くの人がいっしょにかかる「集団感染」の事例も7件報告されました。また、都内に31ある保健所のうち20か所で、報告数が1週間あたり1.0人をこえています。都内の広い範囲で、インフルエンザにかかった人が増えていることが分かります。
東京都は、手洗い、マスクの着用、休養と栄養をとること、部屋の空気を入れかえる「換気」、せきやくしゃみが出るときに口や鼻をおおう「咳エチケット」をしっかり行うよう呼びかけています。
インフルエンザには、流行の大きさを表す基準もあります。定点医療機関あたりの報告数が1週間に10人をこえると「注意報」、30人をこえると「警報」が出されます。今回の1.49人はまだその基準には達していませんが、例年より早い流行の始まりを受けて、東京都は予防の対策を呼びかけています。