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「エルニーニョ現象」という言葉が、いま世界の天気のニュースで大きく取り上げられています。エルニーニョ現象とは、南米のペルーの沖から太平洋の中央にかけての広い海で、海面の水温が平年より高い状態が長く続く現象のことです。

海の水があたたかくなると、その上にある空気のあたたまり方や雲のでき方が変わります。そのえいきょうは太平洋の周りだけにとどまらず、世界のあちこちで大雨や日照り、いつもとちがう暑さや寒さといった異常な天気を起こしやすくすると考えられています。だからこそ、太平洋の海の温度は、世界中の気象の専門家がいつも注意して見ている数字なのです。
そのエルニーニョ現象について、国連の機関で、各国の気象の仕事をまとめている世界気象機関(WMO)が、2026年9月3日に最新の予測を発表しました。エルニーニョ現象は今後数か月でさらに強さを増して「非常に強い」状態になり、2027年2月まで続く可能性が「ほぼ100%」だというのです。つまり、来年の冬の終わりまでは、ほぼまちがいなく続くという予測です。
どれくらい強いのかは、数字にも表れています。太平洋の決められた海域で、海面の水温が平年よりどれくらい高いかを表す「ニーニョ3.4指数」は、7月に平年より2.0℃高くなりました。8月の半ばには、週ごとの値が平年より2.2℃から2.6℃高い状態になっています。さらに7月から8月の初めにかけては、一部の海域で、海面より下の水の温度が平年より8℃以上も高くなっていました。
国連のグテーレス事務総長は「地球は未知の海域におり、その海域は温暖化している」と述べました。船がだれも行ったことのない海を進むように、地球はこれまで経験したことのない状態に入っていて、しかもその状態はあたたまり続けている、という意味です。
WMOのセレステ・サウロ事務局長は、今回の対応について、WMOの50年の組織の歴史の中で、各国の気象水文サービス(天気や川の水の様子を調べる機関)との最大規模の動員だと述べています。動員とは、多くの人や組織を集めて動かすことで、それだけ多くの国が力を合わせてこの現象に向き合っているということです。