1買い物客が、とつぜんさいがいの中に げきのようなぼうさいくんれん


学校のかべにはってある世界地図を思いうかべてください。多くの世界地図は「メルカトル図法」という作り方で作られています。この作り方では、地球のまん中をぐるりと回る線である赤道に近い場所、たとえばアフリカなどが、ほかの場所とくらべて、本当の大きさよりも小さく見えてしまいます。

9月4日、世界の国が集まって話し合う「国連総会」で、「地図を正す」という名前の「決議」が決まりました。決議とは、多くの国が話し合って決めたことを書いた文書のことです。この文書は、アフリカの国のグループを代表して、トーゴという国が出しました。
とうひょうでは、164の国がさんせいし、反対したのはアメリカだけでした。エストニア、ジョージア、リトアニア、モルドバ、セルビア、ウクライナの6か国は「棄権」しました。きけんとは、さんせいにも反対にも入らず、こたえを出さないことです。
この決まりは、メルカトルの地図が赤道の近くにある場所の大きさをゆがめていて、アフリカなどについて正しく知るのをじゃましていると言っています。そして、地図で場所の大きさをくらべるときには、「イコールアース図法」のように、本当の大きさを正しく表せる地図をもっと広く使うようにもとめています。
トーゴの代表は「ゆがんだ地図は、教育や、人のとらえ方、文化、国どうしのつきあい、国の発てんの話、それにアフリカの大きさやかのうせいの見方にえいきょうする」と話しました。
ロシアは、この決まりを、昔、強い国がアフリカなどをおさめていた「植民地」のなごりを直すものだとして、さんせいしました。ウクライナは「この地図は、今ロシアに一時うばわれているウクライナの土地の一部を、とてもゆるせない形でえがいている」と言って、きけんしました。
アメリカの代表は、この決まりは世界の国の集まりへのしんらいをそこなうもので、アフリカへのつぐないなどをおしすすめるものだと言って、反対しました。ヨーロッパの国の集まりであるEUを代表したアイルランドは、決まりのねらいにはさんせいしながら、その取り組みは教育や、広く知らせること、地理をよく知ってもらうことにかぎるべきだと話しました。
トーゴの代表は「公正な地図は世界の地理をかえるのではなく、世界の見方をかえる」とも話しています。