1光で脳の神経をあやつる研究にノーベル賞 アメリカとドイツの3人


南極の氷の中には、5000台をこえる「検出器」がうめられています。検出器とは、目に見えないものが来たしるしをとらえる装置のことです。氷の中にならんだ検出器が、宇宙から飛んでくる小さなつぶを待ち受けています。

この装置を使った実験は、IceCube実験と呼ばれています。ねらいは「ニュートリノ」をとらえることです。ニュートリノはとても小さなつぶで、物をすりぬけてしまうため、見つけるのがむずかしいものです。IceCube実験は14カ国の研究者が集まった国際チームで進められていて、日本からは千葉大学がただ一つの機関として参加しています。
2026年10月6日、千葉大学のハドロン宇宙国際研究センターは、IceCube実験の功績によってフランシス・ハルゼン氏が2026年のノーベル物理学賞を受賞することが発表されたと公表しました。千葉大学のチームは、よし田滋教授と石原安野教授が中心になって、この実験に参加してきました。
IceCube実験は、これまでに世界で初めてのことをいくつも成しとげてきました。2012年には、宇宙から来た高エネルギーのニュートリノを世界で初めて検出しました。2018年には、ニュートリノを放っている天体を初めて特定しました。2021年には「グラショー共鳴」という、ニュートリノが起こす特別な反応を初めて検出しました。
千葉大学チームは、2026年に完成するIceCubeのアップグレードで、新型の検出器の開発と製造に中心的な役割を果たしています。さらに、将来の実験であるIceCube-Gen2でも中心となって活動する予定です。