2026年6月5日(金)のこどもニュース
自転車の「青いきっぷ」はじまる ルールをやぶると反則金
みなさんは毎日のように自転車に乗っているかもしれません。自転車は手軽で便利な乗り物ですが、じつは「車のなかま」です。だから、道を通るときには信号を守る、止まれの場所では止まるなど、いろいろな決まりがあります。ところが、これまで自転車の決まりをやぶっても、多くの場合は口で注意されるだけで終わっていました。そのため、自転車が原因の事故が後をたたず、もっとしっかり決まりを守ってもらうための新しいしくみがつくられました。
2026年4月1日、警察庁(けいさつちょう)という、国の交通安全などをまとめる役所が、自転車に「青いきっぷ(青切符)」という新しいしくみを始めました。これは、自転車で決まりをやぶった16さい以上の人に、その場で青い紙をわたし、お金(反則金)をはらってもらうというものです。これまで自動車やバイクには同じようなしくみがありましたが、今回それを自転車にも広げました。
警察庁は、しくみを始めてから1か月間のようすを発表しました。それによると、全国で青いきっぷがわたされたのは2100件あまりでした。いちばん多かったのは、止まれの場所で止まらない「一時不停止」で846件、全体の約40%をしめました。次に多かったのは、スマートフォンなどを使いながら運転する「ながら運転」で713件(約33%)、信号無視が298件(約14%)とつづきました。かさをさしたまま運転して、きっぷをわたされた人も4件いました。
また、いきなりきっぷをわたすのではなく、口や紙で「気をつけてください」と注意する「指導警告」は、13万5855件にのぼりました。じっさいには、きっぷよりも注意のほうがずっと多かったことが分かります。
今回出てきた「青いきっぷ」とは、決まりをやぶった人に反則金をはらってもらうための紙のことです。「反則金」とは、決まりをやぶったときにはらうお金のことをいいます。これまで自転車にはこのしくみがほとんどなく、注意だけで終わることが多かったので、決まりを守る人を増やそうと、新しく始められました。
このしくみの対象は16さい以上なので、小学生のみなさんがすぐに反則金をはらうことはありません。でも、自転車が「車のなかま」であることや、決まりを守る大切さは大人と同じです。止まれの場所で止まる、信号を守る、スマートフォンを見ながら乗らないといったことを今から身につけておけば、自分も、まわりの歩く人も、けがをしないですみます。毎日の自転車を、もう一度安全な目で見直すきっかけにしたいですね。
中野駅の前を新しくする計画を見直します
みなさんが住む町には、駅やお店、大きなビルなどがあります。町は、住む人がもっとべんりにくらせるように、少しずつ作りかえられていくことがあります。東京都中野区にある中野駅も、その駅前のエリアを新しく作りかえる計画が、これまで進められてきました。
令和8年(2026年)3月26日、中野区の酒井直人区長は、いつも開いている記者会見で、「中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画の見直し」について発表しました。これは、中野駅の北側にある、区役所や「中野サンプラザ」という大きなたて物があるエリアを、新しく作りかえる計画です。
ところが、この計画を今までのやり方で進める見通しが立たなくなりました。そこで中野区は、計画を見直すことにしました。中野区は、令和7年(2025年)12月8日から16日まで、「サウンディング型市場調査」というものを行いました。これは、区が民間の会社と話し合って、どんな計画ができそうかをたしかめる調査です。その結果は、令和8年(2026年)1月のおわりごろに公表される予定です。
そして令和8年(2026年)度には、いっしょに町づくりを行う民間の会社をさがして決める予定です。中野区は、これまでの中野サンプラザの良いところを受けついで、新しく中野の目じるしになるたて物を作ることを目指しています。
ここで、むずかしい言葉を説明します。「サウンディング型市場調査」とは、区などが、民間の会社からアイデアや考えを聞き取って、計画をうまく進められるかをたしかめる、話し合いのことです。「再整備」とは、古くなった町やたて物を、新しく作りかえることです。
町は、そこに住む人たちの願いに合わせて、少しずつ作りかえられていきます。みなさんが大人になったとき、中野駅の前には新しいたて物ができているかもしれません。自分の住む町がこれからどう変わっていくのか、気をつけて見ていくとおもしろいですね。
日本とアメリカ、AIで科学を進める大きな約束
みなさんは、AI(人工知能)という言葉を聞いたことがありますか。今では、文章を作ったり絵をかいたりするだけでなく、科学の研究にも使われ始めています。新しい薬や材料を見つけるとき、たくさんの実験のデータをAIが調べると、人が何年もかかる作業を短い時間で進められることがあります。このように、AIの力を借りて科学を前へ進めるやり方を「AI for Science」とよびます。
2026年6月4日(日本時間では5日)、日本の文部科学省と経済産業省、そしてアメリカのエネルギー省が、いっしょに大きな発表をしました。AIを使った科学の研究を進めるため、日本とアメリカが手を結ぶ(戦略的パートナーシップ)というものです。
アメリカには「ジェネシス・ミッション」という、国を挙げて進める大きな計画があります。今回、日本はこの計画に、外国として初めて参加することになりました。
お金の面では、これから5年間で、日本がおよそ5億ドル(日本のお金で約800億円)を出します。アメリカも同じだけ出すので、合わせて10億ドルになります。
力を合わせるのは、次の6つの分野です。とても小さな世界のしくみを使う「量子情報科学」、太陽が光るのと同じしくみでエネルギーを生み出す「かくゆうごう」の技術、生き物のしくみを役立てる「バイオテクノロジー」、大切な「材料」の研究、物のいちばん小さなもとを調べる「そりゅうし物理学」、そして実験を機械が自分で行う「自動実験ラボ」です。
研究には、アメリカ側からはエネルギー省の12の国立の研究所、日本側からは理化学研究所(RIKEN)や東京大学など12の研究機関が参加します。さらに、11の共同研究チームが全体をまとめます。発表の書類には、日本の文部科学省と経済産業省、アメリカのエネルギー省、それぞれの代表が名前を書き入れました。
むずかしい言葉を整理します。「AI for Science」は、AIの力を借りて科学の発見を速くする取り組みのことです。「ジェネシス・ミッション」は、その取り組みをアメリカが国を挙げて進める計画の名前です。「量子情報科学」や「かくゆうごう」は、まだ研究のとちゅうですが、うまくいけばコンピューターをとても速くしたり、新しいエネルギーを生み出したりできると期待されています。
日本とアメリカが、それぞれ800億円ほどの大きなお金と、すぐれた研究所を出し合うことは、これまでにないことです。ここで生まれた新しい技術は、やがて病気を治す薬や、地球のしぜんを守るエネルギーとして、わたしたちのくらしに返ってくるかもしれません。世界の国どうしが協力して科学を進める、その新しい一歩が始まったのです。