2026年6月6日(土)のこどもニュース
オーストラリアの小麦、今年は大きく減る予想
みなさんが毎日のように食べているパンやうどん、ラーメンは、何から作られているか知っていますか。これらの多くは「小麦」という穀物から作られています。日本は小麦をあまり多く作っておらず、その大部分を外国から買って(輸入して)います。その買い先の一つが、海をへだてた遠い国、オーストラリアです。
2026年6月2日、オーストラリアの政府にある農業・水産省と、農業のことを研究するABARES(オーストラリア農業資源経済科学局)というところが、来年度(2026年7月から2027年6月まで)に小麦がどのくらいとれそうかという予想を発表しました。
その予想によると、小麦のとれる量は2670万トンで、去年よりも26%も少なくなる見こみです。これは、これまでの五年間の平均とくらべても23%少ない量です。小麦を育てる畑の広さ(作付面積)も1090万ヘクタールで、前の年より12%せまくなり、2019年から2020年以来、もっともせまい広さになりました。小麦だけでなく、冬に育てる作物全体でも5450万トンと、21%減る予想です。
とれる量が大きく減る場所もあります。ニューサウスウェールズ州では700万トン(38%減)、クイーンズランド州では132万トン(43%減)、西オーストラリア州では947万トン(29%減)になる予想です。
このように小麦が減ってしまう原因は、二つあります。一つは、中東という地域で起きている争いのえいきょうで、農業に使う燃料や肥料が手に入りにくくなっていることです。もう一つは、その地域で雨が少なく、干ばつが起きていることです。
言葉の説明をします。「作付面積」とは、作物を育てるためにたねをまいた畑の広さのことです。広さがせまくなると、それだけとれる量も減ってしまいます。また「干ばつ」は、雨が少なくて土地がかわき、作物が育つための水が足りなくなることです。植物は、よく成長するために水や日光が必要なので、雨が少ないと小麦もうまく育ちません。
日本は、食べ物の多くを外国からの輸入にたよっています。だから、オーストラリアのような遠い国で起きた天気の変化や争いが、わたしたちが毎日食べるパンやうどんのねだんや量にもえいきょうするかもしれません。世界の出来事が、自分たちの食たくとつながっていることを、このニュースは教えてくれています。
「飛鳥・ふじわらの宮都」が世界遺産になりそうです
みなさんは、学校で「飛鳥時代」について習ったことがあると思います。今からおよそ1400年前、天皇を中心とした国づくりが進められ、聖徳太子や大化の改新など、教科書に出てくる大切なできごとがたくさん起きた時代です。その飛鳥時代の中心地が、今の奈良県明日香村のあたりにありました。このたび、その場所が世界遺産に選ばれそうだという、うれしいニュースが入ってきました。
2026年6月6日、日本の政府の中にある文化庁が、大切な発表をしました。ユネスコ(国連の教育・科学・文化のための組織)の専門家が集まる「イコモス」というだんたいが、日本がすいせんしていた「飛鳥・ふじわらの宮都」(奈良県明日香村など)を、世界文化遺産にふさわしいとみとめた、という発表です。イコモスは、世界遺産にするかどうかを調べてアドバイスをするせんもんかの集まりです。今回イコモスは、いくつかある区分の中で、もっともよい「記さい(登録するのがよい)」という結果を出しました。
「飛鳥・ふじわらの宮都」は、19のいせき(昔の建物や墓などのあと)からできています。これらは6世紀の終わりから8世紀の初めにつくられたもので、当時の都のようすを今に伝えています。代表的なものには、飛鳥寺や、かべに美しい絵がかかれていることで有名なキトラこふん、高松づかこふんなどがあります。ただし、これでまだ正式に決まったわけではありません。2026年7月19日から29日にかけて、かんこくのプサンで開かれる「第48回世界遺産委員会」という会議で、登録するかどうかが正式に決められる予定です。ここで決まれば、日本の世界文化遺産は22件目になります。これは、2024年に決まった「さどが島の金山」以来、2年ぶりのことになります。
最後に、むずかしい言葉をせつめいします。「世界遺産」とは、人類みんなの宝物として大切に守っていこうと、ユネスコが選んだ建物や自然のことです。一度こわれてしまうと二度と元にもどらない大切なものを、未来の人たちにのこすための仕組みです。「飛鳥・ふじわらの宮都」は、日本で天皇を中心とした国づくりが始まった、とても大切な場所です。もし正式に世界遺産に登録されれば、わたしたちが教科書で習った日本の古い歴史が、世界中の人たちに知られることになります。みなさんも、いつか実さいに明日香村をおとずれて、1400年前の人々のくらしに思いをはせてみてはどうでしょうか。
宇宙ステーションで空気がもれる 飛行士5人が一時ひなん
みなさんは、自転車のタイヤや風船の空気が少しずつぬけて、しぼんでしまったことはありませんか。空気は目に見えませんが、小さなあなからでもゆっくりとぬけていきます。地球の上空を回っている「国際宇宙ステーション」は、宇宙飛行士が住んで研究をする場所です。宇宙には空気がないので、ステーションの中の空気がもれてしまうことは、とても大きな問題になります。
2026年6月5日、アメリカの宇宙きかんであるNASAと、ロシアの宇宙きかんであるRoscosmosが、国際宇宙ステーションで起きたできごとを発表しました。ステーションの「ズベズダ」とよばれる部分には、2019年から続いているひび割れがあり、そこから空気が少しずつもれていました。ところが2026年6月の初め、空気のもれる量がふえて、1日に約900グラム(2ポンド)もの空気がぬけるようになりました。
そこでNASAは、宇宙飛行士たちに、SpaceXという会社の「ドラゴン」という宇宙船の中へ入って、安全をたもつように指示しました。これは「セーフヘイブン」とよばれ、きけんがあるときに安全な場所へにげて身を守ることです。このとき、SpaceXのCrew-12の宇宙飛行士4人と、ソユーズという宇宙船で来たNASAの宇宙飛行士Chris Williamsさんの、あわせて5人がいました。
その後、Roscosmosは、もう一度くわしく測定や検査をすることに決めました。そして宇宙飛行士たちは、いつもの仕事にもどりました。NASAは、Roscosmosが行うひび割れの修理のやり方が、かえってきけんをふやすのではないかと心配して、今回の対応をとりました。
このニュースに出てきた言葉を説明します。「国際宇宙ステーション」は、いくつかの国が協力して作った、宇宙にうかぶ大きな研究のしせつです。「NASA」はアメリカ、「Roscosmos」はロシアの、宇宙のことを研究する組織です。「セーフヘイブン」は、きけんなときに安全な場所へにげこんで身を守ることをいいます。
宇宙はとてもきびしいかんきょうで、小さな空気のもれでも命にかかわることがあります。今回は、宇宙飛行士たちがすぐに安全な場所へ動き、その後しっかり検査をすることで、みんな無事でした。世界の国どうしが協力して問題に向き合うことは、これからの宇宙開発にとって、とても大切なことです。