夏のカビに気をつけて 「夏がた」のはいえんとは
梅雨から夏にかけて、おふろ場やまどのまわり、エアコンの中に、黒い「カビ」が出てくるのを見たことはありませんか。理科で習ったように、生き物はまわりのかんきょうと関わって生きていて、カビも気温が高くてしめりけの多い場所が大すきです。だから、あたたかくてじめじめする日本の夏は、家の中でカビが増えやすい季節なのです。じつは、このカビが原因で起こる病気があります。
2025年7月30日、いっぱん社団法人 日本呼吸器学会が、家の中にいるカビが原因で起こる「夏がたかびんせいはいえん」について、くわしく解説し、注意をよびかけました。これは、カビなどを何度もくり返し吸いこむことで起こる、肺の病気です。
日本で一番多いこのタイプのはいえんは「夏がた」とよばれ、原因は「トリコスポロン」というカビ(真菌のなかま)です。このカビは、気温が20度くらいで、しめりけがとても多い場所で増えます。とくに、古い木造住宅や、風通しの悪い部屋、そうじをしていないエアコンなどが、増えやすい場所になります。
出てくる体のようす(しょうじょう)は、せき、発熱、息苦しさ、体のだるさです。はじめのうちは、ふつうのかぜととてもよく似ているので、気づきにくいのが心配な点です。
そして、同じカビを何度もくり返し吸いこんでいると、病気が長引いて、肺がかたくなってしまうおそれがあります。
学会は、ふせぐための方法も教えています。雨もりしている所はなおすこと、エアコンのフィルターをそうじすること、空気を入れかえてしめりけを取ること、そうじきをかけること、布団やカーテンを洗たくすることなどです。家の中がカビくさいと感じたら、すぐにそうじや点検をします。そして、毎年夏になると同じようなぐあいの悪さがくり返す人は、専門医(その病気にくわしいお医者さん)に相談するとよいそうです。
ここに出てきた「トリコスポロン」は、家の中にすむカビの一種で、「真菌」とはカビやキノコの仲間のことです。「かびんせいはいえん」は、こうしたカビなどを何度も吸いこんで起こる肺の病気です。むずかしそうに聞こえますが、ふせぐ方法の多くは、空気の入れかえやそうじなど、わたしたちが毎日できることばかりです。夏にカビを見つけたら、家族といっしょにそうじや点検をして、元気に夏をすごしましょう。