頭の大きさほどある白い目!種子島沖の深海で新種のヨコエビ発見
みなさんは、海の中にどんな生き物がすんでいるか知っていますか。あさい所には魚や貝やエビがたくさんいますが、太陽の光がとどかないとても深い「深海」には、まだ人間が見たことのない生き物がたくさんいると言われています。日本は海に囲まれた島国なので、その深海をくわしく調べることは、世界に新しい発見を伝える大切な研究なのです。今回、その深海から、これまでだれも名前をつけたことのない新しい生き物が見つかりました。
鹿児島大学と広島大学の研究チームは、2026年6月15日、種子島の沖の深海で新種の「オオメダマヨコエビ」を見つけたと発表しました。ヨコエビとは、エビやカニのなかまで、体を横にして動くことから名づけられた小さな生き物です。この研究は、小玉将史さんを中心とした鹿児島大学と広島大学のチームが進めたもので、2026年6月5日には英国の雑誌『Systematics and Biodiversity』にものりました。
見つかった場所は、種子島の沖の水深およそ1,200メートルという、とても深い海の底です。オオメダマヨコエビの体長は約2センチメートルしかありませんが、いちばんの特ちょうは、頭の大部分をおおうほど大きくて白い目と、深い赤色(深紅色)をした体です。学名は「Harcledo toyoshioae」とつけられ、テンロウヨコエビ科という仲間に入る、まだ名前のついていなかった種だとわかりました。
この生き物は、広島大学の練習船「豊潮丸」が海の中の小さな生き物をとるためのあみ(プランクトンネット)を使って採集しました。さらに研究チームは、体の形を見るだけでなく、生き物の体を作っている小さな部品(分子)を細かく調べる方法でも確かめ、たしかに新しい種であると検証しました。
ここで出てきた「新種」とは、これまで世界中のだれも見つけて名前をつけたことがなかった生き物のことです。生き物には正式な名前として「学名」がつけられ、それが世界共通の呼び名になります。今回のように、体の形だけでなく分子まで調べて確かめることで、本当に新しい種だと言えるのです。海の深い場所には、まだ知られていない生き物がたくさんかくれていると考えられます。みなさんが大人になるころには、今回のような発見がもっと増えて、地球の生き物のひみつが少しずつ明らかになっていくかもしれません。身近な海の向こうに広がる、まだ見ぬ世界に目を向けてみてください。