2026年6月16日(火)のこどもニュース
カメムシが大発生 三重県が注意報を発表
みなさんは「カメムシ」という虫を知っていますか。さわるといやなにおいを出す虫で、家の近くや畑で見かけることもあります。カメムシもこん虫なので、体は頭・胸・腹の三つに分かれていて、胸に六本の足があります。生き物は暖かくなると活発に動き出します。春から夏にかけて気温が上がると、カメムシもたくさん見られるようになります。
令和8年(2026年)5月13日、三重県病害虫防除所は、果樹を食べるカメムシがとても多く発生しているとして、「病害虫発生予察注意報」の第2号を発表しました。
このカメムシは「チャバネアオカメムシ」と「ツヤアオカメムシ」という種類で、ナシやブドウ、かんきつ類、カキなどの果樹に害を出します。果物のしるをすってしまうため、農家の人にとっては大きな心配ごとです。
三重県病害虫防除所が虫を集めて数える「予察灯」という明かりで調べたところ、松阪市では5月のはじめごろに、チャバネアオカメムシが1,805頭も集まりました。これはふつうの年の50.5頭の約36倍です。ツヤアオカメムシも169頭で、ふつうの年の8.9頭の約19倍でした。みはま町でも4月の終わりごろに、チャバネアオカメムシが4,263頭(ふつうの年の179頭の約24倍)、ツヤアオカメムシが7,890頭(ふつうの年の3,643頭の約2倍)も集まりました。
カメムシが多くなる時期は5月から10月までで、三重県のすべての地域が対象です。三重県病害虫防除所は、カメムシが飛んできたのを見つけたら薬で防ぐこと、近くの果樹園と防ぐ日をそろえること、「合成ピレスロイド系」という同じ種類の薬を続けて使わないことなどを、農家の人にすすめています。
ここで出てきた言葉を説明します。「予察灯」は、虫を明かりでおびき寄せて集め、どのくらいの数がいるかを調べるための道具です。「注意報」は、気をつけてほしいことを早めに知らせる知らせのことです。天気の注意報と同じように、虫のひがいにも注意報があるのです。「合成ピレスロイド系の薬」は虫を防ぐ薬の一つですが、同じ薬ばかり使い続けると、カメムシがその薬に強くなってしまうことがあるため、続けて使わないようにすすめられています。
ナシやブドウ、カキなどの果物は、わたしたちが毎日食べている大切な食べ物です。農家の人たちがカメムシから果樹を守ることで、おいしい果物がお店にとどき、わたしたちの食たくに上ります。この注意報は、わたしたちが何気なく食べている果物が、たくさんの人の手と工夫で守られていることを教えてくれています。
東京の山にすむクマ、ふえている 東京都が調べて発表
みなさんは、テレビのニュースで「山でクマが見つかった」という話を聞いたことがありませんか。クマは森の奥にすむ大きな動物ですが、じつは大都市の東京にもすんでいます。生き物は、食べ物やかくれ場所など、まわりのかんきょうと関わって生きています。東京の西がわには高い山や深い森が広がっていて、そこがクマのすみかになっているのです。
「東京都環境局」は、2026年6月の今、東京にすむ「ツキノワグマ」について、数やすんでいる場所などの公式の情報を発表しました。令和7年度の調査によると、東京にすむツキノワグマの数は120頭から378頭で、平均すると235頭と考えられています。そして、その数はだんだんふえているということです。1平方キロメートルあたりにすむクマの数(生息密度)は0.47頭でした。クマがすんでいるのは、八王子市、青梅市、あきる野市、日の出町、ひのはら村、おくたま町の6つの市と町と村です。これらはどれも東京の西がわにある、山や森の多い地域です。また、東京都はクマをとることを禁止する期間も決めていて、平成20年4月1日から令和9年3月31日まで「狩猟」を禁止しています。
「狩猟」とは、ルールを守って野生の動物をとることです。東京都は、地域ごとにクマがどれくらい少なくなる心配があるかを分けています。南たま地域では「絶滅危惧2類」、西たま地域では「準絶滅危惧」とされています。「絶滅」とは、その生き物がいなくなってしまうことです。「絶滅危惧2類」は、近い将来、野生でいなくなってしまう心配が高いという意味で、「準絶滅危惧」は、今すぐではないけれど、これから心配になるかもしれないという意味です。数がふえてきていても、まだ大切に守る必要がある動物なのです。クマがすむということは、その地域の森が元気である証でもあります。わたしたちは、クマを守りながら、人とクマがどうやってじょうずに分かれてくらしていくかを、これからも考えていく必要があります。
頭の大きさほどある白い目!種子島沖の深海で新種のヨコエビ発見
みなさんは、海の中にどんな生き物がすんでいるか知っていますか。あさい所には魚や貝やエビがたくさんいますが、太陽の光がとどかないとても深い「深海」には、まだ人間が見たことのない生き物がたくさんいると言われています。日本は海に囲まれた島国なので、その深海をくわしく調べることは、世界に新しい発見を伝える大切な研究なのです。今回、その深海から、これまでだれも名前をつけたことのない新しい生き物が見つかりました。
鹿児島大学と広島大学の研究チームは、2026年6月15日、種子島の沖の深海で新種の「オオメダマヨコエビ」を見つけたと発表しました。ヨコエビとは、エビやカニのなかまで、体を横にして動くことから名づけられた小さな生き物です。この研究は、小玉将史さんを中心とした鹿児島大学と広島大学のチームが進めたもので、2026年6月5日には英国の雑誌『Systematics and Biodiversity』にものりました。
見つかった場所は、種子島の沖の水深およそ1,200メートルという、とても深い海の底です。オオメダマヨコエビの体長は約2センチメートルしかありませんが、いちばんの特ちょうは、頭の大部分をおおうほど大きくて白い目と、深い赤色(深紅色)をした体です。学名は「Harcledo toyoshioae」とつけられ、テンロウヨコエビ科という仲間に入る、まだ名前のついていなかった種だとわかりました。
この生き物は、広島大学の練習船「豊潮丸」が海の中の小さな生き物をとるためのあみ(プランクトンネット)を使って採集しました。さらに研究チームは、体の形を見るだけでなく、生き物の体を作っている小さな部品(分子)を細かく調べる方法でも確かめ、たしかに新しい種であると検証しました。
ここで出てきた「新種」とは、これまで世界中のだれも見つけて名前をつけたことがなかった生き物のことです。生き物には正式な名前として「学名」がつけられ、それが世界共通の呼び名になります。今回のように、体の形だけでなく分子まで調べて確かめることで、本当に新しい種だと言えるのです。海の深い場所には、まだ知られていない生き物がたくさんかくれていると考えられます。みなさんが大人になるころには、今回のような発見がもっと増えて、地球の生き物のひみつが少しずつ明らかになっていくかもしれません。身近な海の向こうに広がる、まだ見ぬ世界に目を向けてみてください。
世界29か国以上が共同声明 アメリカとイランの「覚書」をかんげい
みなさんは、友だちと考えがちがって、なかなか仲直りできないことはありませんか。国と国の間でも、長い間うまくいかず、戦争になりそうなほど対立が続くことがあります。アメリカ(米国)とイランという中東の国も、長い間きびしい関係が続いてきました。
イランの近くには「ホルムズ海峡」という、せまい海の通り道があります。世界の多くの船が、ここを通って原油(石油のもと)を運んでいます。日本は自分の国だけでは資源が足りないので、遠くの中東から原油を船で輸入しています。だから、この海の通り道が止まってしまうと、日本をふくむ世界中の生活や経済が、大きなえいきょうを受けてしまうのです。
2026年6月14日、こうした問題について、世界の多くの国の首脳(国のリーダー)が、いっしょに一つの「共同声明」を発表しました。声明を出したのは、英国、フランス、ドイツ、イタリアの4か国に加えて、日本、カナダ、オーストラリアなど、ぜんぶで29か国以上です。
この声明は、アメリカとイランが結んだ「覚書」という約束を、心からかんげいするものでした。長く対立してきた二つの国が話し合いで前に進んだことで、中東という地域の安定を取りもどし、世界の経済を落ち着かせる大きなきっかけになると考えたからです。
声明の中で、首脳たちは次のような共通の考えを示しました。一つめは、アメリカとイランの覚書をかんげいすること。二つめは、ホルムズ海峡で「条件をつけず、制限もない、自由な航行」が必ず守られなければならないこと。三つめは、「イランは決して核兵器を手に入れてはならない」ということです。
そして四つめに、もしイランが核の計画について「はっきりと、だれもが確かめられるやり方」で行動を示したなら、それに関係する「制裁」を解除する準備があると伝えました。さらに、アメリカやイラン、IAEA、近くの国々と協力していくこと、そしてレバノンという国の安定や主権、領土を一つに保つことを全面的に支える、とも述べています。
ここで、いくつかの言葉を説明します。「覚書」とは、国どうしが「こうしましょう」と決めたことを書いた約束のことです。「核兵器」とは、とても大きな力でたくさんの人をきずつけてしまう、おそろしい兵器です。「制裁」とは、ルールを守らない国に対して、ほかの国が品物の取り引きを止めるなどして、考えを改めるようにうながすことです。「IAEA」とは、世界の国々が核を平和のためだけに使っているかを見守る、国際的な組織です。
国と国との約束は、わたしたちには遠い話のように思えるかもしれません。けれども、ホルムズ海峡を通る原油のように、世界の国々はたがいに深くつながっています。多くの国が力を合わせて平和を願うこのニュースは、わたしたちのくらしや未来の安心にも、しっかりとつながっているのです。
450年生きた神社の大きな木がたおれた
みなさんの家の近くや学校の校庭にも、長い間そこに立っている大きな木はありませんか。植物は、たね、子葉、葉、花、実という順に育ち、根・くき・葉で体ができています。木は何十年、何百年と生きて、人の何倍もの高さになることもあります。とくに神社やお寺には、昔から大切に守られてきた古い木がよくあります。京都にある下鴨神社の「ただすの森」も、そんな古い木がたくさんしげる場所として知られています。
2026年6月16日の午前10時ごろ、下鴨神社は、ある大きな木がたおれたことを公式に発表しました。たおれたのは「御神木」と呼ばれて大切にされてきた、シイという木です。この木は「樹齢」、つまり生きてきた年数が450年もあり、ただすの森の中で最も古い木でした。高さは約30メートル、幹のまわりは約3メートルもある、とても大きな木です。この木が根元から折れて、南側へたおれました。とても長く生きて木が古くなり、老木になったことが原因だと、下鴨神社は説明しています。木がたおれたとき、近くにいた人がけがをすることはなく、けが人はいませんでした。下鴨神社は、この木をかたづけてしまうのではなく、「御神木跡」として神社のしき地の中に残して保存する予定だとしています。
ここで出てきた言葉を説明します。「御神木」とは、神社で神様が宿るとされ、とくに大切にされている木のことです。「樹齢」とは、その木が生まれてから今までに生きてきた年数のことです。「老木」とは、長い年月がたって古くなった木のことを言います。450年という長い間、下鴨神社のただすの森を見守ってきた木がたおれたことは、とても大きな出来事です。木も生き物なので、人と同じようにいつかは年をとり、その一生を終えます。この木がたおれた場所を「御神木跡」として残すことで、わたしたちは、長い間その土地で生き続けてきた命の大きさや、自然と人とのつながりを、これからも感じ取ることができるのです。