世界気象機関が「エルニーニョ現象」の発生を発表 世界の広いはんいで気温が高くなるおそれ
「今年の夏はいつもより暑いな」と感じたり、急にはげしい雨がふったというニュースを見たりしたことはありませんか。理科で学んだように、日本の天気は雲の量や動きと関係していて、気象情報をもとに予想することができます。じつは、天気を左右するのは空のようすだけではありません。海の水の温度も、世界中の天気に大きなえいきょうをあたえています。日本から遠くはなれた南アメリカの海の温度の変化が、地球全体の気温や雨のふり方を変えることがあるのです。
2026年6月2日、国際連合の専門機関である「世界気象機関(WMO)」は、南アメリカのペルーの沖の海で、海面の水温が高い状態が続く「エルニーニョ現象」が発生したと発表しました。世界気象機関の予測では、エルニーニョ現象は6月から8月に80%(100回のうち80回起きるくらいの高い割合)の確率で発生し、11月まで90%の確率で続く見こみです。天気をコンピューターの計算で予想するしくみである複数の「予測モデル」が、どれも同じような結果を示しているといいます。世界気象機関は、「熱波」や「干ばつ」、「豪雨」などの異常気象が起きる可能性が高く、「南緯60度から北緯60度」までの陸地の大部分で、気温が平年(ふだんの年の平均)を上回る可能性が極めて高いとしています。世界気象機関のセレステ・サウロ事務局長は、「人命を守り、経済や地域社会への影響を和らげるため」に、対策を手助けする考えを示しました。
ニュースに出てきた言葉を確認しましょう。「世界気象機関(WMO)」は、天気や気候について世界の国々が協力するための国際連合の機関です。「エルニーニョ現象」とは、南アメリカのペルー沖の海面の水温が、平年より高い状態が長く続く現象で、世界中の天気に変化をもたらします。「熱波」はとても暑い日が何日も続くこと、「干ばつ」は雨が長い間ふらず、水が足りなくなること、「豪雨」は短い時間にはげしい大雨がふることです。こうしたふだんとは大きくちがう天気をまとめて「異常気象」といいます。また、「南緯60度から北緯60度」とは、南極や北極に近い場所をのぞいた、地球の大部分の地域を指します。日本でも、エルニーニョ現象が起きると、夏や冬の気温や雨のふり方が変わることがあります。この夏は、暑さで体調をくずさないように気をつけたり、大雨のときにどこへにげるかを家族と話し合ったりして、気象情報に気を配りながら、自分にできる備えを考えていきましょう。