生成AIを使ったことがある人 日本で58.8%に 総務省が情報通信白書を公表

みなさんは、質問を打ちこむと文章を作ってくれたり、絵をかいてくれたりするコンピューターの仕組みを、家や学校で見たことがあるでしょうか。ここ数年で、こうした仕組みはパソコンやスマートフォンから、だれでも気軽に使えるようになってきました。テレビや新聞、インターネットなどの情報を伝える産業は、わたしたちの毎日の生活に大きな力をもっています。そのため国の役所である総務省は、情報や通信の技術が人々の間にどれくらい広がっているかを、毎年調べて発表しています。

総務省は2026年7月24日、令和8年版情報通信白書を公表しました。これは1年間の情報通信のようすをまとめた報告書で、公表は今回で通算54回目になります。今回の白書は、特集として「AIの進展がもたらす多面的影響」を取り上げました。調査は2026年1月から2月にかけてアンケートの形で行われ、日本では1,236件、アメリカ・ドイツ・中国ではそれぞれ624件の答えが集まりました。
その結果、日本で生成AIを使った経験がある人の割合は、2025年度の調査で58.8%になりました。この割合は2023年度の調査では9.1%、2024年度の調査では26.7%でしたから、わずか数年で6倍以上に増えたことになります。2025年度の調査からは、新たに15才から19才の人も調べる相手に加えられました。20才以上の人だけに限ると、割合は52.2%です。年代ごとに見ると、15才から19才が91.7%、20才から29才が78.2%、30才から39才が56.3%、40才から49才が49.0%、50才から59才が44.2%、60才から69才が33.5%で、若い年代ほど高くなっています。また、ほぼ毎日使うと答えた人は合計で約3割でした。内訳は、1日に使う時間が1時間より短い人が18.8%、1時間以上の人が11.1%です。外国と比べると、アメリカは75.6%、ドイツは75.6%、中国は93.6%で、どの国も日本の58.8%を上回りました。
ここで出てきた「生成AI」とは、たくさんの文章や絵などをコンピューターに学習させ、人がたのんだ内容に合わせて、新しい文章や絵、音声などを作り出す技術のことです。また「情報通信白書」とは、総務省が毎年出している、通信や放送、インターネットのようすを数字や図でまとめた報告書のことです。今回のように、調べた人のうち何人が一度でも使ったことがあるかを表した数字は「利用経験率」と呼ばれます。日本では、みなさんに年が近い15才から19才の人の9割以上が、すでに生成AIを使った経験をもっています。生成AIは調べ物や文章づくりを助けてくれますが、まちがった内容を答えることもあります。だからこそ、AIの答えをそのまま信じるのではなく、本や別の資料で確かめる力が大切です。みなさんが大人になるころには、AIとどうつき合うかが、勉強のしかたや仕事のしかたを大きく変えていくと考えられます。