クマをひきよせないで 夏休みを前に、おくたま町の師岡町長が観光客と報道機関にお願い

夏休みになると、川遊びやキャンプ、バーベキューを楽しみにしている人が多いと思います。東京都の西のはしにあるおくたま町は、たま川の上流にあり、山や川の自然がとても豊かな町です。都心から電車で行けるため、毎年たくさんの観光客が訪れます。しかし、この町の山にはツキノワグマというクマがすんでいて、クマは人の食べ物やごみのにおいにひきよせられる性質があります。そこで、夏休みを前に、おくたま町の師岡町長が、観光客と報道機関に向けてメッセージを発表しました。

令和8年(2026年)7月14日、おくたま町の師岡町長は、町役場の観光産業課を通じてメッセージを発表しました。おくたま町では、5月17日に小中さわ林道の終点の先で、登山客がツキノワグマにおそわれて重傷を負う事故が起きています。メッセージの内容は大きく二つです。一つ目は、報道機関へのお願いです。クマのニュースが必要以上に大きく伝えられると、町全体があぶない場所だと思われて、観光客が減ってしまうおそれがあります。そのため師岡町長は、行きすぎた報道をひかえてほしいとお願いしました。二つ目は、観光客、とくにバーベキューを予定している人への呼びかけです。たま川の支流ぞいにあるキャンプ場やバーベキュー場を予約したうえで利用し、クマをひきよせないように、ごみは必ず持ち帰るか、各しせつのごみ収集を利用してほしいと呼びかけました。町内には、氷川キャンプ場や川井キャンプ場のような、町がつくって民間が運営するしせつのほか、民間のキャンプ場もたま川の支流ぞいにたくさんあります。観光しせつでは、クマをひきよせるえさやごみを取り除くなどの安全対策が行われています。川は本来だれでも自由に使うことができますが、大人数でのバーベキューやキャンプをするときは、予約制のしせつを利用し、ごみを持ち帰るように、おくたま町はお願いしています。また、同じ7月14日には、東京都自然公園利用ルールに、クマに関するルールが追加されました。長さわ背りょうと呼ばれる、山の上に長く続く地形の周辺にある登山道は、7月18日に規制が全面解除される予定です。
ニュースが行きすぎて伝わり、実際よりもあぶない場所だと思われて、観光地のお客が減るなどの損害を受けてしまうことを「風評被害」といいます。師岡町長のメッセージは、クマから人の安全を守ることと、この風評被害から町を守ることの、両方を考えたものです。ごみを持ち帰ることは、クマを人の近くにひきよせないための、だれにでもできる大切な行動です。自然の中で遊ぶときにルールを守ることが、自分の安全を守り、クマと人が共にくらせる未来につながります。みなさんも夏休みに山や川へ出かけるときは、師岡町長のお願いを思い出してみてください。