茨城県でシカのなかまのキョンを初めてつかまえました

みなさんは、キョンという動物を聞いたことがありますか。キョンは小さなシカのなかまで、もともと日本の野山にはいなかった動物です。日本の自然や人のくらしに悪いえいきょうをあたえるおそれがあるとして、法律で特定外来生物に決められています。キョンはすでに千葉県のぼうそう半島や東京都のいず大島にすみついていて、数が増えて問題になっています。そのおとなりにある茨城県でも、キョンが見つかり始めているのです。

茨城県と茨城県生物多様性センターは、県内でキョンが確認された例が、2026年6月4日の時点で合わせて6例になったと発表しました。確認されたのはすべてオスです。2017年5月17日にかみす市で、2023年12月28日に下妻市で、死んでいるキョンが見つかりました。2022年12月14日に石岡市で、2023年9月27日にちくせい市で、2026年4月27日に境町で、それぞれキョンが写真にとられています。そして2026年5月31日には、古河市下大野のビニールハウスの中に入りこんだオス1頭がつかまえられました。生きたキョンがつかまえられたのは、これが初めてです。今のところ茨城県内では、農作物やくらしへのひ害は報告されていません。そのため茨城県は、キョンが県内に入りこみ始めたばかりの初期の段階だと考え、県内からキョンを完全にいなくすることを目指しています。キョンがすみついている千葉県のぼうそう半島や東京都のいず大島では、農作物が食べられるひ害のほか、大きな鳴き声や花だんをあらされるひ害、キョンについて血をすうヤマビルという生き物が広がるひ害、アリドオシなどの希少な植物が食べられて生態系がこわされるひ害が起きています。そこで茨城県は、キョンを見かけた人からの情報や、つかまえることへの協力を呼びかけ、協力した人にお金をおくる褒賞金の制度を新しくつくりました。
ここで、ニュースに出てきた言葉をふり返りましょう。「特定外来生物」とは、外国から入ってきて、日本の自然や農業、人のくらしに悪いえいきょうをあたえるおそれがあるとして、法律で決められた生き物のことです。「褒賞金」とは、役に立つ働きをしてくれた人におくられるお金のことです。キョンのような動物は、一度増えてしまうと、減らすのがとても大変です。だからこそ、数が少ない今のうちに手を打つことが大切なのです。茨城県に住んでいる人は、キョンらしい動物を見かけたら、大人の人といっしょに茨城県生物多様性センターへ情報を伝えてみてください。それが、みなさんの身近な自然と農業を守ることにつながります。