「うるう秒」がなくなる? 2026年10月の国際会議で話し合いへ

時刻の世界には「うるう秒」という言葉があります。世界共通の時刻に、ときどき1秒を足して調整する特別な仕組みのことです。

私たちがふだん使っている時刻は、とても正確な原子時計をもとに決められた「協定世界時(UTC)」が基準になっています。一方、地球の回転をもとにした時刻は「世界時(UT1)」と呼ばれます。地球の回転の速さは少しずつ変わるので、この二つの時刻の間にはずれが生まれます。ずれが大きくならないように1秒を足して合わせるのが、うるう秒です。1972年に始まってから今までに27回行われ、すべて1秒を「加える」形でした。
このうるう秒のあり方が、大きく変わろうとしています。2026年10月、フランスのベルサイユ国際会議場で、第28回「国際度量衡総会」(CGPM)が開かれます。これは、長さや重さ、時間などの単位について世界のルールを決める大切な会議です。日本の国の機関としてこの総会に参加する産業技術総合研究所(産総研)の計量標準総合センター(NMIJ)は、総会の議題として「うるう秒の今後の運用」が話し合われる予定だと紹介しました。
話し合われるのは、UTCとUT1のずれを最大3600秒、つまり1時間まで許すという案です。この案が決まると、うるう秒による調整は実際には行われなくなります。ずれが1時間にたっするまでには、とても長い時間がかかるからです。決議案が正式に決まれば、少なくとも数百年の間は、うるう秒の調整がいらなくなる見通しです。
この総会のもとになっているのは、単位を世界共通にするための「メートル条約」という条約です。2026年8月現在、68の加盟国と35の準加盟国など、合わせて103の国や地域が参加しています。日本は1885年に加わった、初期からの加盟国です。第28回総会の決議案の正式な文書は、国際機関であるBIPMのホームページに、フランス語と英語でのせられています。