クマから身を守るスプレー 国が初めて性能の目安を発表

昨年度(令和7年度)、東日本を中心にクマが人の住む場所に大量にあらわれ、人がおそわれるひ害は過去最多になりました。そこで注目されているのが、強い成分をふき出してクマを追いはらう「クマ撃退スプレー」です。

ところが日本には、このスプレーの性能を保証する規格や公的なルールがありませんでした。そのため、本来は人に向けて使う護身用のスプレーを流用した商品や、アメリカの機関に登録された製品(EPA登録製品)にそっくりなにせ物も出回っていて、どれを選べば本当にクマにきくのか分かりにくい状態だったのです。
そこで、かん境省は令和8年8月25日、消費者庁、国民生活センターと共同で、クマ用スプレーの性能についての「推奨要件」を初めてつくり、公表しました。これは、「これくらいの性能がのぞましい」という国の目安です。
具体的には、クマにきく成分(CRC)のこさが1.0%から2.0%くらいで、小数点第1位まで表示されていること、薬が7.5メートルくらいより遠くまでとどくこと、6秒くらい以上ふき出し続けられること、細かいきりが円すいの形に広がってふき出されること、手探りでも安全装置を外せて、ふき出す方向が分かる作りであること、安全装置は簡単には外れないのに、きん急のときにはすぐ解除できること、こしや胸に着けられる専用のケースが付いていること、などです。
三つの機関は、国内で売られている12種類ほどのスプレーで実際にふき出すテストも行い、製品によって性能に大きな差があることを確かめました。あわせて、製品の選び方や使うときのポイントをまとめた、消費者向けに注意をよびかける資料も公表しています。