深ふかい海うみの谷たに「海溝かいこう」で新種発見しんしゅはっけん ワラジムシの仲間なかま3種しゅは深ふかさでくらす場所ばしょがちがった

深い海の谷「海溝」で新種発見 ワラジムシの仲間3種は深さでくらす場所がちがった
ワラジムシ 出典: Michel Langeveld (CC BY-SA / Wikimedia Commons)

日本にほんの近ちかくの海うみの底そこには、「海溝かいこう」と呼よばれる場所ばしょがあります。海溝かいこうは、海うみの底そこがさらに深ふかく、細長ほそながい谷たにのように落おちこんだ地形ちけいで、深ふかいところは数千すうせんメートルにもなります。太陽たいようの光ひかりは届とどかず、水みずは冷つめたく、水みずの重おもさによる大おおきな圧力あつりょくもかかる、生いき物ものにとってとてもきびしい場所ばしょです。

深い海の谷「海溝」で新種発見 ワラジムシの仲間3種は深さでくらす場所がちがった
ワラジムシ 出典: Michel Langeveld (CC BY-SA / Wikimedia Commons)

この深ふかい谷たにから、新あたらしい生いき物ものが見みつかりました。北海道大学ほっかいどうだいがく・東京大学とうきょうだいがく・京都大学きょうとだいがくの研究けんきゅうチームは2026年ねん8月がつ25日にち、日本近海にほんきんかいの谷たにの中なかの、深ふかさ2889メートルから7288メートルの海底かいていで、小ちいさな「甲殻類こうかくるい」を3種発見しゅはっけんしたと発表はっぴょうしました。甲殻類こうかくるいとは、エビやカニのように、かたいからでおおわれた体からだをもつ生いき物もののグループのことです。3種しゅのうち2種しゅは、これまで知しられていなかった新種しんしゅでした。

今回見こんかいみつかった3種しゅは、「ミズムシ亜目あもく」というグループに入はいります。これは、陸りくの落おち葉ばや石いしの下したでよく見みかけるワラジムシに近ちかい仲間なかまです。あの小ちいさな虫むしに似にた生いき物ものが、光ひかりのまったく届とどかない深ふかい海うみの底そこにもくらしていたのです。

さらに研究けんきゅうチームは、3種しゅがそれぞれ異ことなる深ふかさの帯おびにすんでいることを明あきらかにしました。同おなじ谷たにの中なかでも、深ふかさによってすむ種類しゅるいがはっきり分わかれていたのです。発表はっぴょうのタイトルでは、生いき物もののすむ深ふかさを分わけているものを「見みえないベール」と表現ひょうげんしています。ベールとは、顔かおなどをおおううすい布ぬののことです。海うみの中なかに目めに見みえる仕切しきりはないのに、まるでうすい布ぬので区切くぎられているかのように、深ふかさごとにすむ生いき物ものがちがっているからです。この研究けんきゅうに関かかわった一人ひとりが、北海道大学ほっかいどうだいがくの研究者けんきゅうしゃの太田瑞希おおたみずきさんです。

今回生こんかいいき物ものが見みつかった7288メートルという深ふかさは、富士山ふじさんの高たかさ3776メートルのほぼ2倍ばいにあたります。そんな深ふかい海うみの底そこにも、それぞれの深ふかさに合あわせてくらす小ちいさな生いき物ものたちがいたのです。