1買い物客が、とつぜんさいがいの中に げきのようなぼうさいくんれん


ニワトリのかい方には、大きく分けて二つあります。一つは「ケージ」というかごの中でかうやり方です。もう一つは「平飼い」といって、かごに入れず、ニワトリがゆかを自由に歩きまわれるようにしてかうやり方です。

東京農工大学の新村つよし先生たちの研究グループは、このかい方のちがいだけで、たまごの味がかわることを発見しました。かごしま大学や京都大学など、ほかの四つの大学といっしょに調べ、8月31日に発表しました。
いちばん大きなちがいは、たまごの味です。ケージのニワトリのたまごは、クリーミーな味になりました。平飼いのニワトリのたまごは、うまみやあまみが強くなりました。
ケージのニワトリは、あまり動けません。そのため、あぶらのもとになる「脂肪」が、血や、たまごの黄身に多くなっていました。これがクリーミーな味のもとです。プリンにすると、このとくちょうがよく出ました。いっぽうで、にがみのもとになるせいぶんもふえていて、おいしさが下がるわけにもなっていました。
平飼いのニワトリは、よく動きます。すると、うまみやあまみのもとになる「アミノ酸」が、たまごの白身に多くなっていました。茶わんむしにすると、うまみやなめらかさがよく出ました。
研究グループは、同じ部屋の中にケージと平飼いの場所を用意し、エサも同じにして、5年間ニワトリとたまごをくらべました。100人以上の人に、プリンや茶わんむしにして食べてもらい、味をくらべました。さらに、黄身や白身や血のせいぶんと、「肝臓」という、体の中であぶらなどを作るはたらきをする部分のはたらきも調べました。
その結果、エサが同じでも、動けるかどうかだけでニワトリの体のはたらきがかわり、それが血を通ってたまごにうつって、味がかわることがわかりました。研究グループは、ケージのたまごと平飼いのたまごには、それぞれ合うりょう理があるといえると発表しています。
なぜ、このちがいが大切なのでしょうか。世界では、動物にやさしいかい方の「アニマルウェルフェア」が広がり、ケージをやめる国がふえています。ただ、平飼いのたまごは、ねだんが高くなります。そのぶんのよさがあるのか、たしかめなくてはいけませんでした。これまでの研究では、平飼いのニワトリが草や虫も食べてしまうため、かい方だけのちがいはわかりませんでした。今回はエサを同じにしたことで、かい方だけでたまごの味がかわることを、はっきりさせたのです。