1光で脳の神経をあやつる研究にノーベル賞 アメリカとドイツの3人


2026年1月11日、中国の北京から北海道の新ちとせ空港に、一機の飛行機が着きました。その乗客の一人が手荷物として日本に持ちこもうとしていたのは、ひづめの付いたヤギの肉、8.23キログラムでした。乗客はこの肉を持っていることを空港で申告していましたが、肉は輸入検査で不合格となり、日本の中に持ちこむことは認められませんでした。

不合格になった肉は、農林水産省動物けんえき所がくわしく調べました。そして4月24日、農林水産省動物けんえき所は、この肉から感染性のある口蹄疫ウイルス(O型)を確認したと公表しました。「口蹄疫」は、牛やぶた、羊、ヤギなどの動物の間で広がりやすい病気で、口やひづめのあたりに水ぶくれなどができます。「感染性のある」とは、動物にうつす力をもった、生きたウイルスという意味です。O型は、こうていえきウイルスにいくつかある型のうちの一つです。
動物けんえき所は、空港や港で見つかった肉などを定期的に調べる「モニタリング検査」を行っています。この検査では、これまでに3つの検体からこうていえきウイルスの遺伝子が見つかっていました。検体とは、検査のために取った材料のことです。遺伝子が見つかるということは、ウイルスのかけらがあったという意味で、そのウイルスがまだ生きているかどうかまでは分かりません。今回は、その3つのうちの1つから、初めて生きたウイルスそのものを取り出すことができたのです。
遺伝子が見つかった3つの検体の内訳は、乗客の手荷物から見つかったものが2例、国際郵便物から見つかったものが1例です。
動物けんえき所は、外国から持ちこまれる動物や肉などに病気のもとがまじっていないかを調べ、日本に病気が入るのを防ぐ「検疫」という仕事をしています。空港での輸入検査も、その一つです。今回の結果は、外国からの手荷物の中に、日本の動物にうつる力をもったウイルスが実際に入っていたことを示しています。