1買い物客が、とつぜんさいがいの中に げきのようなぼうさいくんれん


地球は、およそ24時間で一回まわっています。これを地球の「自転」といいます。人間をはじめ多くの動物の体の中には、この地球の自転と同じ、およそ24時間のリズムで、ねむったり目ざめたりする「体内時計」があります。では、体内時計がおよそ24時間の正しいリズムをきざむことは、生きのこるために本当に大切なのでしょうか。

多くの動物では、頭の中の「のう」に体内時計の中心があります。のうは、ものを考えたり、体のあちこちに合図を出したりする部分です。しかし、およそ24時間のリズムが生きのこるために本当に大切なのかは、これまでじっけんではっきりとたしかめられていませんでした。
おかやま大学の相川さん、よしいさん、三村さんらの研究グループは、キイロショウジョウバエを使って、このぎもんにいどみました。キイロショウジョウバエは、研究者が「遺伝子」をあやつりやすい生き物です。遺伝子とは、親から子へうけつがれる、体の形やはたらきを決めるもののことです。研究グループは、のうの体内時計だけがくるったハエを作ることができました。このハエは、1日が18時間の体内時計を持っています。
研究グループは、リズムがくるったハエと、正しいリズムを持つハエを、何世代もいっしょに育てて、生きのこりのきそいをさせました。すると、1日が18時間の体内時計を持つハエは、世代を重ねるごとにへっていきました。正しいリズムを持つハエのほうが、リズムがくるったハエよりも、ずっと生きのこりやすかったのです。こうして、地球の自転と同じおよそ24時間のリズムを持つことの大切さが、じっけんではっきりとたしかめられました。
この研究は、人間について考えるヒントにもなります。人間の体内時計には、朝早く目がさめる「朝型」の人や、夜おそくまで元気な「夜型」の人など、人によって大きなちがいがあります。自分の体内時計のリズムと、学校や仕事の時間がずれることを「ミスマッチ」といいます。今回の研究は、このずれが、体や生活に目に見えない悪いえいきょうをあたえているかもしれない、ということを教えてくれます。
この研究は、2026年8月10日に、アメリカの科学のざっし「iScience」に発表されました。