1買い物客が、とつぜんさいがいの中に げきのようなぼうさいくんれん


始まりは、クラミドモナスという、とても小さな生き物でした。クラミドモナスは、体がたった1つの「細胞」でできている「藻類」のなかまです。さいぼうは、生き物の体をつくっているとても小さなつぶのことで、そうるいは、水の中などでくらす、海草ににた生き物のなかまのことです。

ドイツのフランクフルト大学のペーター・ヘーゲマンさん(71さい)と、ドイツのビュルツブルク大学のゲオルク・ナーゲルさん(73さい)は、このクラミドモナスから、とくべつなタンパクしつを発見しました。タンパクしつは、生き物の体をつくったり、体の中でいろいろなはたらきをしたりするものです。
2007年には、アメリカのスタンフォード大学のカール・ダイセロスさん(54さい)が、生きたマウスののうに青い光を当てて、「神経細胞」のはたらきをあやつることにせいこうしました。しんけいさいぼうは、のうや体の中で合図を送り合っているさいぼうです。
このように、光を使ってしんけいさいぼうのはたらきをあやつる研究を「光遺伝学」といいます。
光いでん学は、病気をなおす研究にも使われ始めています。「網膜色素変性症」という、目のおくで光を感じる部分が少しずつはたらかなくなる病気で目が見えなくなった人が、もう一度見えるようにするための「臨床試験」が進んでいます。りんしょうしけんは、新しいなおし方が本当にきくのか、安全なのかを、人でたしかめることです。うつ病、アルツハイマー病、とうごうしっちょうしょう、パーキンソン病といった病気のしくみを明らかにすることにも、役立つと期待されています。
2026年10月5日、スウェーデンのカロリンスカ研究所は、2026年の「ノーベル生理学・医学賞」を、光いでん学をつくり上げたカール・ダイセロスさん、ペーター・ヘーゲマンさん、ゲオルク・ナーゲルさんの3人におくると発表しました。体のしくみや病気についてのすぐれた研究をした人におくられるしょうです。この発表は、JSTサイエンスポータルがすぐにつたえました。
しょう金は1200万スウェーデン・クローナ(およそ1おく9000万円)で、3人で同じだけ分けます。しょうをわたす式は、12月10日に行われます。