光ひかりで脳のうの神経しんけいをあやつる研究けんきゅうにノーベル賞しょう アメリカとドイツの3人にん

光で脳の神経をあやつる研究にノーベル賞 アメリカとドイツの3人
カロリンスカ研究所 出典: Oscar Franzén (PD / Wikimedia Commons)

始はじまりは、クラミドモナスという小ちいさな生いき物ものでした。クラミドモナスは「単細胞藻類たんさいぼうそうるい」といって、体からだがたった一ひとつのさいぼうでできている生いき物もののなかまです。さいぼうとは、生いき物ものの体からだをつくっているとても小ちいさなつぶのことです。

光で脳の神経をあやつる研究にノーベル賞 アメリカとドイツの3人
カロリンスカ研究所 出典: Oscar Franzén (PD / Wikimedia Commons)

ドイツのフランクフルト大学だいがくのペーター・ヘーゲマン教授きょうじゅ(71さい)と、ドイツのビュルツブルク大学だいがくのゲオルク・ナーゲル教授きょうじゅ(73さい)は、このクラミドモナスから特別とくべつなタンパク質しつを発見はっけんしました。

その後ご、2007年ねんに、アメリカのスタンフォード大学だいがくのカール・ダイセロス教授きょうじゅ(54さい)が、生いきたマウスの脳のうで、青色あおいろの光ひかりを使つかって「神経細胞しんけいさいぼう」をあやつることに成功せいこうしました。神経細胞しんけいさいぼうは、脳のうや体からだの中なかで信号しんごうを伝つたえているさいぼうです。

こうしてつくり上あげられたのが「光遺伝学ひかりいでんがく」です。光遺伝学ひかりいでんがくは、光ひかりを使つかって神経しんけいのさいぼうのはたらきをあやつる研究けんきゅうの方法ほうほうです。

この方法ほうほうは、病気びょうきを治なおす研究けんきゅうにも使つかわれ始はじめています。「網膜色素変性症もうまくしきそへんせいしょう」という目めの病気びょうきで失明しつめいした人ひとの視力しりょくを回復かいふくさせるための「臨床試験りんしょうしけん」が、今進いますすんでいます。臨床試験りんしょうしけんとは、新あたらしい治なおし方かたを実際じっさいに人ひとでためして、効きき目めや安全あんぜんを確たしかめる試験しけんのことです。

また、うつ病びょう、アルツハイマー病びょう、パーキンソン病びょう、そして「統合失調症とうごうしっちょうしょう」という心こころや考かんがえがまとまりにくくなる病気びょうきについて、病気びょうきが起おこる仕組しくみを明あきらかにすることにも役立やくだつと期待きたいされています。

スウェーデンのカロリンスカ研究所けんきゅうじょは2026年ねん10月がつ5日いつか、2026年ねんのノーベル生理学せいりがく・医学賞いがくしょうを、光遺伝学ひかりいでんがくをつくり上あげたカール・ダイセロス教授きょうじゅ、ペーター・ヘーゲマン教授きょうじゅ、ゲオルク・ナーゲル教授きょうじゅの3人にんにおくると発表はっぴょうしました。JSTサイエンスポータルが速報そくほうで伝つたえました。

賞金しょうきんは1200万まんスウェーデン・クローナ(約やく1億おく9000万円まんえん)で、3人にんで等ひとしく分わけます。授賞式じゅしょうしきは12月がつ10日とおかです。