トキが 本州で はじめて 空へ かえる
みなさんは「トキ」という鳥を知っていますか。トキは、むかしは日本のあちこちで見られた鳥でしたが、だんだん数が少なくなってしまった鳥です。生き物は、食べ物やかくれ場所など、まわりのかんきょうと関わって生きています。トキも、田んぼや林などで生きていけるように、人の手で育てて、また自然にもどす取り組みが進められてきました。これまでは、新潟県の佐渡(さど)という島で、トキを自然に放す「放鳥(ほうちょう)」が行われてきました。
かんきょうしょうの関東地方かんきょう事務所は、本州で初めてとなるトキの放鳥に向けて、トキを自然になれさせる「順化(じゅんか)訓練」を始めたと発表しました。この訓練は、2026年3月3日に始まりました。順化訓練の対象になったトキは20羽で、オスが12羽、メスが8羽です。このうち18羽を、大きなあみのケージ(順化ケージ)に放して、3か月のあいだ訓練しました。
放鳥は、2026年5月31日に、石川県のはくい市で行われる予定です。その前日の5月30日に、訓練したトキをつかまえて、石川県へ運びます。これまで佐渡(さど)で行われたものも合わせると、今回で33回目の放鳥になります。
体重が軽かった2羽(個体番号578と583)は、べつのケージに一時(いちじ)入れられました。この2羽は、自分でえさを食べることがたしかめられてから、順化ケージに放されることになっています。
「順化(じゅんか)訓練」とは、育てられたトキが、自然の中でも生きていけるように、なれさせるための練習のことです。「放鳥(ほうちょう)」とは、その鳥を自然にもどして、空に放すことです。今回の放鳥が成功すれば、本州でもトキが空をとぶ姿が見られるかもしれません。トキのように一度数が少なくなった生き物をふやす取り組みは、わたしたちのまわりの自然やかんきょうを守ることにつながっていきます。