2026年6月11日(木)のこどもニュース
あじさいが咲かない…京都大原三千院があやまる
6月から7月ごろの雨の多い季節を「梅雨」とよびます。この時期にきれいに咲く花として有名なのが「あじさい」です。雨にぬれた青やむらさきのあじさいを見に、毎年たくさんの人がお寺や公園に出かけます。なかでも京都府にある「京都大原三千院」は、あじさいの名所として知られていて、この時期に「あじさい祭」を開くことで人気のお寺です。
ところが2026年6月8日、京都大原三千院は、あじさいがほとんど咲いていないことを発表し、来てくれる人たちにあやまりました。京都大原三千院によると、想定外の「害虫」の被害が出てしまい、あじさいが思うように咲かない状態になってしまったのです。想定外とは、前もって考えていなかった、思いがけないという意味です。京都大原三千院は「あじさい祭」を開くために準備を進めていましたが、この被害のせいで、祭を行うことがむずかしくなってしまいました。京都大原三千院は、これからの害虫への対さくと、花を育てる管理の体制をもっと強くしていくと伝えています。
「害虫」とは、植物を食べたり弱らせたりして、人間にとって都合の悪いはたらきをする虫のことです。昆虫の多くは植物を食べ物にして生きていますが、その数が増えすぎると、花や葉が大きく傷つけられてしまうことがあります。植物は、虫や天気など、まわりの自然と関わり合いながら育っています。だからこそ、毎年同じように花を咲かせるのは、じつはとても大変なことなのです。今回のニュースは、わたしたちがいつも楽しんでいる花や緑が、多くの人の手入れと自然のバランスの上に成り立っていることを教えてくれます。次にあじさいや桜を見るときには、その花をささえている人や自然のことも、少し考えてみたいですね。
電気で走る三輪の乗り物「ビベルトライク」 お店が全国21店に
みなさんは、町を走る自動車を毎日見ていますね。多くの自動車は、ガソリンを燃やして走るときに「はいきガス」を出します。はいきガスは空気をよごし、かんきょうによくないことが知られています。そこで今、電気で走る乗り物が世界中で注目されています。電気で動くモーターは、ガソリンを燃やさないので二酸化炭素を出さず、音も静かだからです。
そんな中、外国でよく見かける三輪の小さな乗り物「トゥクトゥク」を、電気で走るように作りかえた新しい乗り物が、日本でも広がり始めています。
2026年5月、株式会社バブル(代表は鈴木俊介さん)は、電動の「VIVEL TRIKE(ビベルトライク)」という乗り物を売るお店のネットワークが、全国で20店をこえて21店に増えたと発表しました。この会社は、いつか日本の47都道府県すべてにお店を広げることを目指しています。
ビベルトライクは、これまでによく売れていて、2026年2月の時点で合わせて300台より多く売り上げています。
この乗り物には、いくつかの特ちょうがあります。まず、ふつうの自動車のめんきょ(運転してよいという許可)があれば運転できます。電気のモーターで動くため音が小さく、家庭にあるふつうのコンセント(100ボルト)でじゅう電できます。さらに、ふつうの自動車に必要な「車検」や「車庫証明」がいりません。
使い方もいろいろです。個人が自分で乗るほかに、観光地で旅行者に貸し出したり、広いしせつの中での移動に使ったりと、さまざまな場面で役立てることができます。
ここで、出てきた言葉を説明します。「トゥクトゥク」とは、タイなどの外国でよく使われている、三つの車輪がついた小さな乗り物のことです。「車検」とは、自動車が安全に走れるかどうかを調べるけんさのことです。「車庫証明」とは、その車を置く場所があることを証明する手続きのことです。これらがいらないので、ふつうの自動車より気軽に使うことができます。
電気で走る乗り物が増えると、はいきガスがへって、わたしたちの町の空気がきれいになります。みなさんが大人になるころには、こうした静かでかんきょうにやさしい乗り物が、もっと身近なものになっているかもしれません。
皇族の数をどう守る? 国会が総理大臣に二つの案を手わたしました
みなさんは社会の学習で、天皇について習ったと思います。今の日本では、天皇や皇族は政治を動かすのではなく、日本の国や国民のまとまりを表す大切な役わりをもっています。ところが、皇族の数は少しずつ減ってきています。なぜなら、女性の皇族は「婚姻」(けっこん)をすると、皇族ではなくなる決まりがあるからです。皇族の数が減ると、こうした役わりを続けることがむずかしくなると、これまで心配されてきました。
そこで国会では、皇族の数をどうやって守るかについて、長い間話し合いが行われてきました。2024年5月から、衆議院と参議院は何回も全体での会議を開き、一人ひとりから意見を聞く場ももうけてきました。そして2026年(令和8年)6月10日、衆議院と参議院の正副議長が、内閣総理大臣に「議論のとりまとめ」を手わたしました。これは、国会全体の考えである「立法府の総意」をまとめたものです。
その中身は、二つの案を「よい」とするものです。第1案は、女性の皇族が「婚姻」をした後も、皇族の身分を続けられるようにするという案です。第2案は、「皇統」(天皇の血すじ)に属する「男系男子」を養子としてむかえ、皇族の仲間に入れるという案です。もともと、国会の決まり(「附帯決議」)の中で、「立法府の総意」をまとめるように求められていました。今回の手わたしは、その求めに答えるものです。
最後に、むずかしい言葉を説明します。「皇族」は、天皇とその家族など、皇室の方々のことです。「男系男子」は、父親、その父親…と男の人だけをたどっていくと天皇につながる男子のことです。「立法府」は、法律をつくる国会のことで、「総意」はみんなの考えをまとめた全体の意見という意味です。「附帯決議」は、法律などを決めるときに、いっしょにつけ加えられる注文や願いのことです。
今回まとまったのは二つの案で、これですぐに決まりが変わるわけではありません。これからどうするかは、このとりまとめをもとに、さらに考えられていきます。皇族のあり方は、日本の国の形に関わる大切な問題です。私たちもニュースに関心をもって、考えていきたいですね。
「スマホつかれ」を感じる人が6割以上 Z世代の調査でわかったこと
みなさんは、毎日どれくらいスマートフォン(スマホ)を使っていますか。友だちと連らくを取ったり、動画を見たり、SNSで楽しい写真を見たりと、スマホは生活に欠かせない道具になっています。でも、長く使いすぎて、なんだか目や心がつかれてしまった、と感じたことはありませんか。今、そんな「スマホ疲れ」を気にする若い人が増えていることが、新しい調査でわかりました。
2026年3月12日、株式会社SHIBUYA109エンタテイメントの研究チーム「SHIBUYA109 lab.」(所長:長田麻衣さん)が、ある調査の結果を発表しました。これは、15さいから24さいまでの「Z世代」とよばれる若い人574名に答えてもらった調査です。
調査の結果、62.2%の人が「スマホ疲れを感じている」と答えました。さらに、79.3%もの人が、そのつかれの大きな原因はSNSの利用だと答えています。そして67.6%の人が「SNSを使う時間を減らしたい」と思っていることもわかりました。また、70%以上の人が「スマホからはなれるためにやっていることがある」と答えました。具体的には、散歩をする人が20.2%、読書をする人が20.2%、映画館に行く人が16.4%でした。こうした活動を通して人々が求めているのは、リラックス(43.6%)、リフレッシュ(41.1%)、一つのことに集中すること(37.2%)でした。SHIBUYA109 lab.は、こうしたスマホからはなれる取り組みを「アテンション・デトックス」と名づけ、「自分に対するアテンション」「人に対するアテンション」「情報に対するアテンション」の3つの種類に分けて考えています。
ここで、いくつかの言葉を説明します。「Z世代」とは、だいたい今の10代から20代の若い人たちのことです。生まれたときから、すでにスマホやインターネットが身近にあった世代です。「アテンション」とは「注目すること」「気を向けること」という意味の言葉です。「デトックス」は「体の中の悪いものを外に出すこと」という意味で、ここではスマホからはなれて心を休ませることを表しています。つまり「アテンション・デトックス」とは、スマホやSNSにばかり向けていた注目を、自分や、まわりの人や、本当に大切な情報へと向け直して、心を休ませる取り組みのことです。スマホはとても便利で楽しい道具ですが、使いすぎるとつかれてしまうこともあります。時にはスマホを少しおいて、散歩や読書をしたり、家族や友だちと話したりする時間をつくることが、心や体を元気にしてくれるのかもしれません。この調査は、みなさんが自分のスマホの使い方を見直し、上手につき合っていくためのヒントになりそうです。
日本とイギリス、地球にやさしい電気で力を合わせる
みんなの家では、毎日たくさんの電気を使っています。電気は、テレビをつけたり、部屋を明るくしたりするのに欠かせません。今、世界では、この電気を「どうやってつくるか」が大きな話題になっています。石油や石炭を燃やして電気をつくると、二酸化炭素という気体がたくさん出て、地球の空気を暖め、気温を上げてしまうからです。そこで、二酸化炭素をあまり出さない、地球にやさしい電気のつくり方が、世界中で求められています。
2026年1月31日、イギリスの首相であるキア・スターマーと、日本の首相である高市早苗が会談を開きました。二人は、地球にやさしいエネルギーを、いっしょに広げていくことで合意しました。
まず、二つの国は「洋上風力発電」で協力します。洋上風力発電とは、海の上に大きな風車をたくさん立てて、風の力で電気をつくる方法です。日本は、イギリスの再生可能エネルギーにお金を出す主要な国(投資家)で、新しい技術を使った風力発電を、もっと早く進めることになりました。
さらに、原子力や「核融合」というエネルギーでも、協力を深めます。核融合は、太陽が光り、熱を出すのと同じしくみを地上でつくり、たくさんのエネルギーを生み出そうとする、新しい技術です。
二人は、エネルギーだけでなく、経済の安全を守る力を強くすることでも合意しました。世界では、国どうしの争いや、急な技術の変化など、思いがけない出来事が起こります。そんなときにも困らないよう、じょうぶな体をつくるように、国の備えを強くするのです。そのために、電気の機械や電池をつくるのに欠かせない「重要鉱物」などを、いろいろな国から買えるようにして、一つの国にたよりすぎないようにします。
この日、二人は「クリーンエネルギー・パートナーシップ」という、地球にやさしいエネルギーで助け合うやくそくの、はじめの一歩をふみ出しました。
ここで出てきた「再生可能エネルギー」とは、風や太陽の光など、なくならない自然の力からつくる電気のことです。「重要鉱物」とは、電池や電気の機械をつくるのに、どうしても必要な、土の中からとれる大切な物のことを言います。一つの国だけにたよっていると、その国から買えなくなったときに困るので、たくさんの国とつき合うことが大事なのです。
二酸化炭素を減らすことは、SDGsという、世界中の人が協力して地球を守る目標にもつながっています。日本とイギリスが力を合わせることで、わたしたちが大人になるころには、地球にやさしい電気が、もっと身近なものになっているかもしれません。