2026年6月9日(火)のこどもニュース
東京の町に増える「ハクビシン」と「アライグマ」 東京都が調べた今のようす
みなさんは「ハクビシン」や「アライグマ」という動物を見たことがありますか。夜になると、屋根の上や電線の近くを歩いている細長い体の動物がいます。生き物は、食べ物やかくれ場所など、まわりのかんきょうと関わって生きています。この二つの動物も、えさやねぐらを求めて、人の住む町の中へやってくることがふえています。そのため、東京都ではこまっている人が多くなり、町のようすを正しく知るための調べが行われました。
東京都の「かんきょう局」(自然かんきょう部計画課)が、令和8年4月現在の最新データとして、ハクビシンとアライグマの東京都内でのひがいやようす、そして対さくの取り組みを正式に発表し、公開しました。それによると、ハクビシンは東京の区部のほぼ全部の地域に広く生息しています。区部でも、たまの地域でも、こまった人からの相談の件数は年々ふえているそうです。これらの動物への「防除」(ふせいで取りのぞく取り組み)の計画に参加している市や区などは50あり、東京全体の53のうち51の市や区などが、アライグマやハクビシンの対さくに取り組んでいます。つかまえるときには、小型の箱の形をしたわなが使われています。農作物へのひがいは、おもにたまの地域を中心に出ています。また、家の中に入りこんで建物をこわしたり、ふんやおしっこで家をよごしたりすることも問題になっています。ハクビシンは、木の上のうろや、なや(物をしまっておく小屋)、家、寺や神社の屋根裏などで休みます。電線をつたって歩いたり、たった8センチメートル四方のすき間からでも家の中に入りこんだりできる力を持っています。
ここに出てきた「防除」とは、こまった動物が増えすぎたりひがいを出したりしないよう、ふせいで取りのぞくことです。「自治体」とは、東京都や市・区など、地域のことを決めて行う役所のしくみのことです。動物が町に入ってくるのは、その動物が悪いというより、人のくらしと自然のきょりが近くなったからとも言えます。これからわたしたちが、ごみをきちんと始末したり、家のすき間を見直したりすることは、動物と人がうまくつき合っていくための大切な一歩になります。生き物とかんきょうのつながりを考えるきっかけとして、このニュースを覚えておきたいですね。
「子ども110番の家」が減っている?みんなを守るしくみを考えよう
みなさんは、学校で「地いきの安全のために、自分たちにできること」を習ったことがあると思います。もし、家に帰るとちゅうで知らない人に声をかけられたり、こわい目にあったりしたら、どこへにげればよいでしょうか。そんなときにかけこむことができるのが「子ども110番の家」です。これは、困った子どもを助けて、警察に知らせてくれる、お店や家のことです。多くの大人たちが協力して、長い間つづけてきたしくみです。
ところが、警察庁(警察の一番上の役所)が、この「子ども110番の家」が減ってきていると発表しました。警察庁がつかんでいる数は、令和6年度の終わりで約143万カ所です。平成20年度の終わりには約210万カ所あったので、7割よりも少ない数にまで減ってしまいました。
さらに、京都府警(京都の警察)が平成30年に調べたところ、登録されている場所のうち1000カ所より多くが、じっさいにはきちんと働いていないことが分かりました。たとえば、お店がなくなっていたり、人がいなくなっていたりしたのです。そこで京都府警は、本当に役に立つ場所を増やす取り組みを進めました。その結果、令和7年の時点で約1万9000カ所を確保し、平成30年のときよりも約2400カ所増やすことができました。
ここで言葉の説明をします。「警察庁」とは、日本全体の警察をまとめている政府の役所のことです。「子ども110番の家」とは、子どもが助けをもとめてかけこめるように、町のお店や家が登録しているしくみのことです。数が減るだけでなく、登録されていても働いていない場所があると、いざというときに助けてもらえないかもしれません。だからこそ、京都府警のように、本当に役立つ場所を見直してふやす取り組みが大切になります。わたしたち子どもも、自分の通学路のどこに「子ども110番の家」があるのかを、ふだんから確かめておくとよいでしょう。地いきの大人とわたしたちが力を合わせることが、みんなの安全な毎日につながっていきます。
大学のキャンパスにクマ 宇都宮大学が一日中のすべての授業を休みに
みなさんは毎日、学校で勉強したり、友だちと遊んだりしていますね。でも、もし学校の中に大きな野生の動物が入ってきたら、どうなるでしょうか。クマはもともと、山や森の中で食べ物やかくれ場所を見つけてくらす生き物です。ところが、ときどき人がくらす町や学校の近くにあらわれることがあり、人とぶつかると大きなけがにつながることもあります。
2026年6月9日、宇都宮大学(国立大学法人)が、学生に向けて大切なお知らせを発表しました。キャンパス(大学の中の広い場所)の中にクマがあらわれたのです。そのため宇都宮大学は、同じ日のすべての学部とすべての研究科の授業を中止する(休講にする)ことを決めました。さらに、研究室での活動も、どうしてもやむを得ない理由がある場合をのぞいて、原則として中止としました。キャンパスの中での課外活動(部活動などの、授業ではない活動)も、すべて取りやめになりました。そして宇都宮大学は、学生に対して、あわてずに冷静に行動し、自分の安全をたしかめるようにと指示しました。
このニュースに出てきた「休講」とは、その日の授業がお休みになることです。学校でいう休校に近い言葉です。「研究科」とは、大学を卒業した人がさらに深く学んだり研究したりする場所のことです。宇都宮大学は、これらすべてを中止してまで、学生がクマと出会わないように、安全を一番に考えたのです。クマのような野生の動物が町や学校にあらわれるのは、宇都宮大学だけの話ではありません。みなさんも、もし近くにクマがあらわれたというお知らせを聞いたら、外に出るのをやめ、大人の言うことを聞いて、落ち着いて行動することが、自分の命を守ることにつながります。
新しい夜行特急「ルナ・アズール」2027年春に登場へ
みなさんは、家族で遠くの町へ出かけるとき、どんな乗り物を使いますか。電車や新幹線で旅をする人も多いと思います。じつは、夜の間に走り続けて、ねむっている人を遠くの町まで運んでくれる「夜行」の列車もあります。朝になると、ふだんは見られないような遠くの土地に着いている、わくわくする旅です。そんな新しい列車の名前が、このほど決まりました。
JR東日本(東日本旅客鉄道株式会社)は、2026年6月9日、新しい夜行の特急列車の名前を「ルナ・アズール」と発表しました。あわせて、列車の目印になるロゴマークも公開しました。「ルナ・アズール」はスペイン語で「青い月」という意味の言葉です。この名前には、「青色」「上質さ(しっかりとして良いこと)」「やさしくつつみこまれるような心地よさ」「いつもの毎日をはなれた体験」という、四つの大切な考え方がこめられています。ロゴマークは、十本の光線で青い月の形を作る設計になっています。
この列車が走る道すじは、季節によって変わります。春と秋は、品川駅から青森駅までを夜に走り、一週間に二往復します。じょうえつ線とうえつ本線を通る道すじです。冬は、品川駅から長野原くさつ口駅までを昼間に走り、一週間に六往復します。車両は、今も走っているE657系という電車を一編成つくりかえて使います。すべての席が、ゆったりとしたグリーン車の個室タイプです。乗れる人の数は、夜に走るときが約百二十五人、昼に走るときが約百五十人です。さらに、五号車には「ルナ・ヴィスタ・ラウンジ」というくつろげる部屋を設けます。この新しい夜行特急は、2027年度の初め(2027年春)から走り始める予定です。
ここで、ニュースに出てきた言葉を説明します。「特急」は、ふつうの電車よりも止まる駅が少なく、速く目的地まで行く列車のことです。「グリーン車」は、ふだんの席よりも広くてゆったりとした、上質な席のことです。「ラウンジ」は、乗っている人がゆっくり休んだり、外をながめたりできる部屋のことです。「ロゴマーク」は、その列車だとひと目で分かるようにした目印の絵や記号です。今回の発表は、ただ早く着くためだけでなく、列車に乗る時間そのものを楽しい体験にしようという新しい考え方を表しています。みなさんが大人になるころには、こうした旅のしかたがもっと身近になっているかもしれません。いつか「青い月」という名前の列車に乗って、夜の旅に出かけてみてはどうでしょうか。