2026年7月19日(日)のこどもニュース
ロケット会社スペースXがつくった町 アメリカにスターベース市が誕生
みなさんは、宇宙にロケットを打ち上げるアメリカの会社スペースXを知っていますか。スペースXは、大きな宇宙船スターシップの開発を進めていることで世界的に有名な会社です。日本の町や市は、長い時間をかけて人が集まってできてきましたが、アメリカでは、一つの会社が中心となって新しい町が生まれることがあります。今回は、スペースXのロケット開発の中心となってきた場所が、正式に一つの市になったというニュースです。
アメリカのテキサス州にある町ブラウンズビルの近くの海沿いに、ボカ・チカという地区があります。2014年8月、スペースXは、この人があまり住んでいない海沿いの土地を、宇宙船を打ち上げる基地の場所として選んだと発表しました。同じ年の9月22日には、ボカ・チカビーチで、工事の始まりを祝う起工式が行われました。2018年の終わりごろからは建物や設備づくりが本格的に加速し、2019年にはエンジンの試験や、スターシップの試作機を少しだけ飛び上がらせるホップと呼ばれる飛行試験が始まりました。2021年3月、スペースXはこの場所をスターベースという名前の市にする考えを発表しました。2022年の初めには、最初の家族がウィームズストリート(今のミームズストリート)の家に入居し、人々がずっと住み続けるための住宅地ができました。2023年には、この場所から初めて軌道への打ち上げが行われました。そして2025年、スペースXが正式に願い出たことで、スターベースは新しい市として編入され、スターベース市が誕生しました。今では500人をこえるスペースXの従業員とその家族が住み、企業城下町として発展しています。ただし、スターベース市の中には店などの商業の建物がまだほとんどないため、買い物や観光に来た人たちは、近くのブラウンズビル、ポート・イザベル、サウス・パドレ・アイランドといった町に向かいます。また、スターベース市はスペースXと協力して、1000エーカー(およそ4平方キロメートル)をこえる海沿いの自然を守る土地ロックハンズ・ミティゲーション・バンクの取り組みも行っています。
ここで、ニュースに出てきた言葉を確認しましょう。「軌道」とは、宇宙船や人工衛星が地球のまわりを回るときの通り道のことです。「編入」とは、ある地域が決められた手続きを経て、正式に市や町として認められることです。「企業城下町」とは、一つの大きな会社を中心に、そこで働く人たちとその家族が集まってできた町のことです。ロケットの打ち上げというと遠い世界の話のように思えますが、このニュースは、宇宙開発が、働く人たちの住む町づくりや、海沿いの自然を守る活動とも深く結びついていることを教えてくれます。みなさんが大人になるころには、宇宙に関わる仕事や町が、今よりもずっと身近なものになっているかもしれません。
1円玉を11年ぶりに製造へ 財務省が計画の枚数を6.6倍に引き上げ
みなさんは、買い物のときに1円玉を使ったことがありますか。1円玉や100円玉のような金属のお金は「硬貨」と呼ばれます。硬貨は、国が毎年決める計画にもとづいてつくられています。実は1円玉は、平成27年度を最後に新しくつくられていませんでした。そんな1円玉について、大きな動きがありました。
財務省は令和8年(2026年)5月25日、令和8年度の貨幣製造計画を改定したと発表しました。当初の計画は令和8年4月7日に発表されていて、そのときの1円玉の製造枚数は2,000万枚の予定でした。今回の改定で、この枚数は1億3,200万枚へと、6.6倍に引き上げられました。1円玉が製造されるのは平成27年度以来、11年ぶりのことです。金額で見ても、1円玉は2,000万円分から1億3,200万円分に増えます。これにより、硬貨全体の製造計画も5億8,227万5,000枚(1,383億5,000万円分)から6億9,427万5,000枚(1,384億6,200万円分)に増えました。実際の硬貨は、独立行政法人造幣局法という法律の第12条にもとづいて、財務大臣が定める製造計画に従い、造幣局がつくることになっています。
ここで、ニュースに出てきた言葉をかんたんにせつ明します。「硬貨」とは、金属でできたお金、つまりコインのことです。「貨幣製造計画」とは、どの種類の硬貨を1年間に何枚つくるかを、財務大臣が定める計画のことです。「造幣局」とは、その計画に従って実際に硬貨をつくる、国の仕事を受け持つ組織(独立行政法人)のことです。1円玉は、買い物のおつりなどで使われる、わたしたちにとても身近なお金です。11年ぶりに新しくつくられる令和8年の1円玉が、いつかみなさんの財布に入ってくる日が来るかもしれません。お金がどのようにつくられ、社会の中を回っているのか、この機会に考えてみてはどうでしょうか。
熊谷市のくまキッズに糀甘酒の自動はん売機 暑い日は子どもに無料で提供
埼玉県熊谷市は、夏の暑さがとてもきびしいことで知られる町で、暑さ対策日本一をかかげてさまざまな取り組みを進めています。特に小さい子どもは、大人よりも体温を調節する力が十分に育っていないため、熱中症になる危険が高いといわれています。そこで、子どもたちが集まる場所で熱中症を防ぐ工夫が求められていました。
2026年6月ごろ、熊谷市の子育てを支え、健康を守るためのしせつ「くまキッズ」に、マルコメ株式会社が糀甘酒の自動はん売機を設置しました。この自動はん売機には、株式会社ウェザーマップが開発した糀甘酒指数が表示されます。糀甘酒指数は気象データと連動して、糀甘酒のおすすめ度を4段階で示し、熱中症の予防を呼びかけるしくみです。糀甘酒はアルコールが0%で、砂糖も使っていないため、子どもも安心して飲むことができます。さらに夏休みにあわせて、7月20日から8月31日までの毎週月曜日の昼12時から午後1時には、糀甘酒指数がもっとも注意の必要なレベル4になった日にかぎり、小学生以下の子ども先着20人に糀甘酒が無料で配られます。また、熊谷市内の2つの店「CANDY工房」と「ジェラートマリノ」では、糀甘酒を使ったジェラートが限定で売られています。
ここで、むずかしい言葉をかんたんに説明します。「熱中症」とは、強い暑さで体の中の水分や塩分のバランスがくずれ、めまいや頭痛などが起こる体の不調のことです。「糀甘酒」とは、米こうじから作られるあまい飲み物のことです。「糀甘酒指数」とは、気温などの気象データをもとに、その日に糀甘酒がどれくらいおすすめかを4段階で表すしくみのことです。このニュースは、飲み物と気象の情報を組み合わせて、子どもたちの健康を守ろうとする取り組みです。みなさんも暑い日には水分をこまめにとり、熱中症に気をつけて夏を過ごしましょう。
京都府やわた市の川田しょう子市長が産休へ 7月20日から最長約4カ月間
みなさんの家族や身の回りにも、働きながら子育てをしている人がいるのではないでしょうか。日本には、働く人が赤ちゃんを産むときに仕事を休むことができる産休というしくみがあります。市長は、選挙で選ばれて市の政治のかじ取りをする、市でいちばん責任の重い仕事の一つです。そんな市長の一人が、自分も産休を取る予定であることを、市民に向けてくわしく説明しました。
令和8年(2026年)6月、京都府のやわた市の川田しょう子市長は、市の公式サイトにのせている自分のコラム「かわた市長の徒然やわた帖」で、7月20日から最長で約4カ月間の産休を取る予定であることを、改めて発表し説明しました。市長の任期は4年間で、その中での休みになりますが、川田しょう子市長は、市の職員と仕事の体制を整え、市政の運営に支障が出ないように準備していると説明しています。また、川田しょう子市長は、これまでに3年度分の予算編成を経て、駅前のまちづくりや、子育てを支える取り組みの充実、ふるさと納税の額を大きく増やすことなどを実現してきたとして、任期の中で多くの実績を残すつもりだと強調しました。さらに、川田しょう子市長は、出産とキャリアの両立になやむ女性をはじめ、ライフイベントで仕事をあきらめない社会の実現を目指し、自分の働き方を一つの姿として発信していきたいと述べています。
ここで、ニュースに出てきた言葉を説明します。「産休」とは、働く人が出産の前後に仕事を休むことができる制度です。「ふるさと納税」とは、自分がえらんだ市や町、村などに寄付をすると、お礼の品を受け取れたり、税金が軽くなったりするしくみで、市や町の大切な収入になっています。「キャリア」とは、仕事を続ける中で積み重ねていく経験のことで、「ライフイベント」とは、出産や子育てなどの、人生の大きな出来事のことです。みなさんが大人になるころ、出産や子育てのために大切な仕事をあきらめなくてもよい社会になっているかどうかは、今のこうした取り組みにかかっています。川田しょう子市長の発信は、だれもが仕事と生活を両立できる未来について考えるきっかけになりそうです。