1買い物客が、とつぜんさいがいの中に げきのようなぼうさいくんれん


ふつうなら速く動いて通りすぎていくはずの雨雲が、どうして千葉県の上で長い時間とまりつづけたのでしょうか。今年8月に千葉県で大雨をふらせた雨雲には、そんなふしぎがありました。

この大雨は「令和8年8月千葉豪雨」とよばれています。大雨のもとになったのは「線状降水帯」です。これは、強い雨をふらせる雲が次々とできて線のようにならび、同じ場所に強い雨をふらせつづけるもののことです。
気しょうちょう気しょう研究所は、今回の雨雲のならびは「スコールライン型」というタイプだったと発表しました。スコールライン型には、とても大きく育った「積乱雲」がふくまれます。積乱雲とは、空高くまでのびる大きな雲で、はげしい雨をふらせます。スコールライン型のとくちょうは、はげしい雨をふらせながら、ふつうは速いスピードで動いていくことです。ところが今回は、千葉県のぼうそう半島の近くにとまりつづけました。これはとてもめずらしいことです。
気しょうちょう気しょう研究所は9月10日、なぜ雨雲がとまったのかを調べて、まず分かったことをまとめて発表しました。
分かったのは、風のつり合いです。雨雲は、つめたい空気のかたまりにおされて、東へ動こうとしていました。ところが同じとき、太平洋から西へ向かう風が、向かい風のようにふきつけていました。東へ進む力と、西へ向かう向かい風がつり合ったため、雨雲の動くスピードが大きくおさえられ、同じ場所にとどまったのです。
さらに、雨雲のならびの北のほうで、とくに強い雨がふった場所では、せきらん雲の中に空気のうずができていました。うずによって、空気が上へのぼる動きが一部の場所で強まり、雨のつぶがたくさんできたことが、強い雨をふらせた理由の一つになったと気しょうちょう気しょう研究所は見ています。
速く動くはずの雨雲が、風のつり合いで一か所にとどまる。今年8月の千葉の大雨には、そんなめずらしい仕組みがあったのです。

絵の具やペンキを使わずに、真っ白な色を作ることはできるのでしょうか。ふつう、物に白い色をつけるときには「顔料」というものを使います。顔料とは、絵の具やペンキ、紙や食べ物などに色をつけるための、とても細かいこなのことです。今、白い色を出すために一番多く使われている顔料は、「酸化チタン」という白いこなです。

ところが、酸化チタンは、体の中の「遺伝子」(親から子へ体のつくりをつたえる、細ぼうの中の大切なもの)をきずつけるおそれがあると心配されています。そのため、EU(ヨーロッパの国々の集まり)は2022年に、酸化チタンを食べ物に入れて使うことをきんししました。白い色を作る新しいやり方が、もとめられていたのです。
こうした中で、京都大学アイセムスのEasan SivaniahさんやQin Detaoさん、東京都立大学の柳島大輝さんたちの研究グループは、顔料やとりょうを使わずに白い色を作る新しいやり方「ディープフォーム フォトリソグラフィ」を生み出しました。このやり方で、世界でもっとも高いレベルの白い色を作ることができたのです。研究グループは2026年9月10日、イギリスの科学ざっしNatureでこの成果を発表しました。この研究は、「科研費」(研究のために出されるお金)と、京都大学と三菱商事のStartup Catapultというしくみの助けを受けて行われました。ろんぶんの題名は『Foaming Photopolymers as a High-Resolution Biomimetic Printing Platform』です。
このやり方では、まず「ポリマー」(小さなつぶがくさりのように長くつながってできたざいりょうで、身近なプラスチックの多くがこのなかまです)に、「紫外線」(太陽の光にもふくまれている、目には見えない光)を当てます。次に、そのざいりょうをえきたいにつけます。すると、ざいりょうの中に、とても細かいあわのような形がたくさんできます。光がこのあわに当たると、あらゆる色の光が何度もはねかえされます。赤や青など、すべての色の光が同じようにはねかえると、人の目には白く見えます。こうして、酸化チタンにも負けないほどの白い色ができるのです。
このアイデアのヒントになったのは、東南アジアにすむコガネムシのなかま、キホキルスというグループの虫です。この虫は、5〜10マイクロメートル(1ミリメートルの200分の1から100分の1)というとてもうすい体の表面で、白い色を出しています。研究グループは、この虫のしくみをまねしたのです。
新しいやり方では、1インチ(およそ2.5センチメートル)の中に点を2万もならべられるほど、細かい絵やもようをえがくこともできます。また、水を強くはじく表面もいっしょにできました。これは、水や油をはじくために使われている「PFAS」というものの、かわりになると期待されています。このやり方は、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、セルロースアセテート、PMMA、ペットボトルに使われるPETなど、さまざまなポリマーに使うことができます。

ひづめがついたままの、ヤギの肉があります。重さは8.23キログラムです。この肉は、北海道の「新千歳空港」で、空港の係の人に止められました。新千歳空港は、北海道にある大きな空港です。

この肉は、2026年1月11日に、中国の北京からこの空港に着いたひこうきの旅客が、自分の持ち物として日本に持ちこもうとした物でした。旅客は、肉を持っていることを空港で自分から申し出ていました。しかし、外国から持ちこむ物を調べるけんさで、この肉は日本に持ちこんではいけない物だと決まりました。
国の役所であるのうりんすいさんしょうの「動物検疫所」は、4月24日に、この肉から、動物にうつる力のある「口蹄疫」のウイルスを取り出せたと発表しました。動物検疫所は、空港や港で、外国から入ってくる動物や肉などを調べる役所です。口蹄疫は、牛やぶた、ヤギなどの動物がかかる病気です。今回取り出されたウイルスは、口ていえきウイルスの中でも「O型」とよばれるしゅるいでした。
動物検疫所は、これまでも、空港などで止めた肉などを調べるけんさをつづけてきました。その中で、口ていえきウイルスの「遺伝子」が見つかった物は、今回の肉をふくめて3つありました。遺伝子とは、ウイルスの体のもとになる、とても小さなものです。遺伝子が見つかると、そこにウイルスがいたことが分かります。けれども、生きていてうつる力のあるウイルスそのものを取り出せたのは、今回がはじめてです。
遺伝子が見つかった3つのうち、2つは旅客の持ち物で、1つは外国から送られてきたゆうびん物でした。