今いまの日本にほんにはいないチョウが約やく250万年前まんねんまえの兵庫県ひょうごけんにいた 化石館かせきかんに35年展示ねんてんじされていた化石かせきが世界最古せかいさいこの記録きろくに

今の日本にはいないチョウが約250万年前の兵庫県にいた 化石館に35年展示されていた化石が世界最古の記録に
ミヤマシロチョウ 出典: Alpsdake (CC BY-SA / Wikimedia Commons)

今いまの日本にほんにはすんでいないチョウが、約やく250万年前まんねんまえの兵庫県ひょうごけんを飛とんでいました。そのことを教おしえてくれたのは、兵庫県新温泉町ひょうごけんしんおんせんちょうの化石館かせきかんに約やく35年前ねんまえから展示てんじされてきた、1まいのチョウのはねの化石かせきです。けいおうぎじゅく大学だいがくなどの研究けんきゅうチームが2026年ねん10月がつ13日にち、この化石かせきが今いまも生いきている種類しゅるいのチョウとしては世界せかいで最もっとも古ふるいものだと発表はっぴょうしました。

今の日本にはいないチョウが約250万年前の兵庫県にいた 化石館に35年展示されていた化石が世界最古の記録に
ミヤマシロチョウ 出典: Alpsdake (CC BY-SA / Wikimedia Commons)

化石かせきは、新温泉町しんおんせんちょうにある約やく250万年前まんねんまえの湖みずうみの地層ちそうから見みつかった、長ながさ約やく42ミリメートルの前まえばねです。研究けんきゅうチームは、このはねの形かたちや模様もようの特とくちょうを、シロチョウ科かミヤマシロチョウ属ぞくに今いまいる約やく40種しゅのチョウと一ひとつ一ひとつ比くらべました。すると、「ポターニンミヤマシロチョウ」という種類しゅるいとぴったり一致いっちしたのです。このチョウは今いまの日本にほんにはおらず、中国ちゅうごくの北部ほくぶと北東部ほくとうぶにだけすんでいます。つまり、今いまは中国ちゅうごくにしかいないチョウが、はるか昔むかしには日本にほんの兵庫県ひょうごけんにもいたことが分わかったのです。

この化石かせきを見みつけたのは、新温泉町役場しんおんせんちょうやくばの職員しょくいんだった馬場正男ばばまさおさんです。約やく35年前ねんまえに現地げんちの調査ちょうさをしているときに発見はっけんし、町まちの教育委員会きょういくいいんかいが管理かんりする「おもしろこん虫化石館ちゅうかせきかん」に寄付きふしました。化石かせきはそれ以来いらい、化石館かせきかんでずっと展示てんじされてきました。長ながい間あいだ、人々ひとびとの目めの前まえにあった化石かせきが、くわしく調しらべ直なおされたことで、世界的せかいてきな発見はっけんにつながったのです。

研究けんきゅうを行おこなったのは、けいおうぎじゅくようちしゃの高橋たかはしゆい先生せんせい、けいおうぎじゅくの相場博明あいばひろあきさん、進しん化か生せい物ぶつ学がく研けん究きゅう所じょと光こう洋よう精せい機き株かぶ式しき会がい社しゃのさいとう光太郎こうたろうさんらの研究けんきゅうチームです。研究けんきゅうの結果けっかをまとめた論文ろんぶんは、2026年ねん7月がつ29日にちに専門誌せんもんしの「Journal of Paleontology」でオンラインで先さきに公開こうかいされました。

ここで大切たいせつなのが、「現生種げんせいしゅ」という言葉ことばです。これは、化石かせきとして見みつかった生いき物もののうち、同おなじ種類しゅるいが今いまも地球上ちきゅうじょうに生いきているものを指さします。チョウの化石かせきそのものはほかにもありますが、今いまも生いきている種類しゅるいだと分わかっているチョウの化石かせきで、これまで世界せかいで最もっとも古ふるかったのは、栃木県とちぎけんなす塩原市しおばらしで見みつかった約やく30万年前まんねんまえのゴマダラチョウでした。今回こんかいのポターニンミヤマシロチョウの化石かせきは約やく250万年前まんねんまえのものなので、その記録きろくを大おおきくさかのぼることになります。

約やく250万年前まんねんまえの日本にほんにいたチョウが、今いまは遠とおくはなれた中国ちゅうごくにだけ生いき残のこっているという事実じじつは、1まいの小ちいさなはねが語かたってくれた、とても大おおきな発見はっけんです。