2026年8月16日(日)のこどもニュース
SNSへの投こうが世界初の発見に カマキリの卵に寄生するハチを九州大学が発表

みなさんは、秋にカマキリが木の枝などに産みつける、あわのかたまりのような卵を見たことがありますか。カマキリの卵は、あわのようなじょうぶな入れ物に包まれていて、これを卵のうといいます。生き物の研究というと、研究者だけがするものと思うかもしれません。しかし今は、ふつうの人がSNSに投こうした写真や動画が、思いがけない大発見につながることがあるのです。

九州大学は2026年7月2日、寄生バチの一種「Eupelmus curvator」(ナガコバチ科)を日本で初めて記録し、さらにこのハチがカマキリの卵のうに寄生することを世界で初めて解明したと発表しました。このハチは、これまで中国で1例が記録されていただけの、とてもめずらしいハチです。発見のきっかけは、当時九州大学農学部の学生だった野口しょうごさんがSNS(旧ツイッター)に投こうした観察動画と写真でした。九州大学総合研究博物館の河野たいすけ協力研究員がこの投こうに気づき、さらにSNS上で情報提供を呼びかけたところ、神奈川県でこのハチを見たという記録が寄せられ、国内で2番目の生息地として確認されました。この研究成果は2026年7月1日、ルーマニアの科学雑誌「Travaux du Muséum National d'Histoire Naturelle "Grigore Antipa"」にのった論文として発表されました。論文は、河野たいすけさんと野口しょうごさんをふくむ4人の研究者によって書かれ、野口しょうごさんは今、九州大学の大学院で研究を続けています。
ここで、むずかしい言葉をせつめいします。「寄生バチ」とは、ほかのこん虫の卵や幼虫などに自分の卵を産みつけ、そこから養分をもらって育つハチのなかまです。「卵嚢」とは、カマキリが卵を守るために作る、あわのようなじょうぶな入れ物のことで、中にはたくさんの卵が入っています。今回のニュースは、専門家でなくても、身近な自然をよく観察して記録すれば、世界初の発見につながることを教えてくれます。みなさんが公園や庭で見つけた小さな生き物の写真や記録も、いつか科学の役に立つかもしれません。
迷子の女の子を助けた高校生と83さいの男性に警察から感謝状

みなさんは、道で小さな子どもが一人きりで歩いているのを見かけたら、どうしますか。声をかけたり、まわりの大人に伝えたりするのは、少し勇気がいることです。しかしその勇気が、子どもの命を守ることがあります。千葉県の東金市で、迷子の女の子を助けた高校生とおじいさんの二人に、警察から感謝状がおくられました。

出来事が起きたのは令和8年6月15日です。東金市内で、6さいの女の子が一人で車道の真ん中を歩いていました。自転車で外出していた高校3年生のいそざきしゅうがさん(18さい)に、女の子は「迷子です」と声をかけました。いそざきさんは、女の子といっしょに親を探し始めました。雨が降る中、二人の様子を見かけたのが、中井洋さん(83さい)です。中井さんは二人を家に招き入れて事情を聞き、110番通報をしました。この協力のおかげで、女の子は無事に保護されました。千葉県警察の東金警察署は、高す賀守署長から二人に感謝状をおくったことを、令和8年8月3日に発表しました。
ここで、ニュースに出てきた言葉をかくにんしましょう。「感謝状」とは、人のためになる立派な行いをした人に、警察などが感謝の気持ちを表しておくる書き物です。「110番通報」とは、事件や事故が起きたときに、電話で警察に伝えることです。いそざきさんの勇気と、中井さんの温かい行動が重なって、一人の女の子の安全が守られました。みなさんも、困っている人を見かけたら、近くの大人に伝えたり、110番に電話したりするなど、自分にできることを考えてみてください。小さな行動が、だれかの命を守る大きな力になります。
おぼれている人を見つけたら、水に入らず助けを呼ぼう 海上保安庁がホームページで説明

夏は海水浴など、水辺で遊ぶ機会が多い季節です。しかし、毎年、海ではおぼれる事故が起きています。もし目の前でだれかがおぼれていたら、助けたい気持ちから、すぐに水に飛びこみたくなるかもしれません。しかし、それはとても危険な行動です。海の安全を守る国の役所である海上保安庁は、おぼれている人を見つけたときに取るべき行動を、ホームページでくわしく説明しています。

海上保安庁は、国土交通省の外局として、海の事件や事故に対応している役所です。海上保安庁の説明によると、海水浴場などでおぼれている人を見つけたら、まず、見守りをしている係の人やライフセーバー、まわりの人に大きな声で助けを求めます。そして、電話で118番(海上保安庁)、110番(警察)、119番(消防)に連らくします。自分で水に入って助けに行くのは危険なので、まず自分の安全を確保し、道具を使って助けることが大切です。また、ひとりだけで対応せず、まわりの人にも助けを求めます。おぼれている人には、浮力のある物を投げ入れます。例えば、ライフジャケットやうき輪、ボディボード、ビート板、ペットボトル、ビーチボール、クーラーボックスなどです。ペットボトルは、水や砂を少し入れてキャップを閉めると投げやすくなる、という具体的な助言もあります。さらに、海上保安庁は、AEDの準備や応急手当の大切さも説明し、普通救命講習を受けることをすすめています。
ここで、記事に出てきた言葉をかんたんに説明します。「118番」は、海の事件や事故を海上保安庁に伝えるための電話番号です。「浮力」とは、物を水にうかせようとする力のことです。「AED」は、正しく動かなくなった心臓に電気を流して、もとの動きにもどす手助けをする機械です。「普通救命講習」は、AEDの使い方や応急手当のやり方を学べる講習で、消防署などで受けられます。海や川に行けば、みなさんも、おぼれている人を助ける側になるかもしれません。自分は水に入らず、道具を使い、まわりの大人と協力して助ける。この知識を覚えておくことが、いつか自分や友だちの命を守ることにつながります。