見みえないほど小ちいさなプラスチックを20分ぷんで見みつける新あたらしいセンサー

見えないほど小さなプラスチックを20分で見つける新しいセンサー
マイクロプラスチック 出典: Oregon State University (CC BY-SA 2.0 / Flickr)

海うみや川かわの水みずの中なかには、目めに見みえないほど小ちいさなプラスチックのかけらがまじっていると考かんがえられています。大おおきさが1マイクロメートルより小ちいさいものを「ナノプラスチック」といいます。1マイクロメートルは、1ミリメートルの1000分ぶんの1です。ナノプラスチックは、水みずの中なかの生いき物ものや人ひとの体からだに悪わるいえいきょうがないか心配しんぱいされていますが、あまりに小ちいさいため、水みずの中なかにあるかどうかを調しらべるのがとてもむずかしいのです。

見えないほど小さなプラスチックを20分で見つける新しいセンサー
マイクロプラスチック 出典: Oregon State University (CC BY-SA 2.0 / Flickr)

これより大おおきなマイクロプラスチックなら、光ひかりを使つかうけんびきょうなどで調しらべることができます。しかしナノプラスチックは小ちいさすぎて、これまでのやり方かたではかんたんに見みつけられませんでした。

この問題もんだいに取とり組くんだのが、東京科学大学とうきょうかがくだいがくのとうま・まなさんたちの研究けんきゅうグループです。研究けんきゅうグループは、水みずを細こまかく調しらべてさがすのではなく、ナノプラスチックをはじめからつかまえてしまおうという発想はっそうにかえました。注目ちゅうもくしたのは、ポリスチレンというしゅるいのプラスチックにくっつく「ペプチド」です。ペプチドは、タンパクしつの短みじかい部分ぶぶんのことです。研究けんきゅうグループはこのペプチドを、「センサー」という、物ものを感かんじ取とる道具どうぐの表面ひょうめんに取とりつけました。ナノプラスチックがペプチドにくっつくと、センサーの表面ひょうめんでの光ひかりの「反射はんしゃ」、つまり光ひかりのはね返かえり方かたがかわります。この光ひかりのかわり方かたを調しらべることで、ナノプラスチックがあるかどうかが分わかるという仕組しくみです。

研究けんきゅうのきっかけは、ペットボトルなどに使つかわれるPETというプラスチックを分ぶんかいする、つまりこまかくばらばらにしてしまうさいきんが、日本国内にほんこくないのリサイクル工場こうじょうで見みつかったという発表はっぴょうでした。このさいきんは、人ひとが作つくったPETをばらばらにする「酵素こうそ」という、物ものをこわしたり作つくりかえたりするはたらきを持もつものを持もっていると発表はっぴょうされています。とうま・まなさんはこの話はなしにきょうみを持もち、研究けんきゅうを始はじめました。

研究けんきゅうグループは、作つくったセンサーを使つかうと、大おおきさ50ナノメートルのポリスチレンのつぶを、手間てまのかかる調しらべ方かたをしなくても20分ぷんいないに見みつけられることを、実じっさいにたしかめました。50ナノメートルは、1000分ぶんの1ミリメートルよりもずっと小ちいさい大おおきさです。光ひかりのはね返かえり方かたをはかるだけでなく、電子でんしけんびきょうを使つかって、ナノプラスチックが本当ほんとうにセンサーの表面ひょうめんにくっついていることもたしかめました。これで、センサーが考かんがえたとおりの仕組しくみではたらいていることが分わかりました。さらに、まじり物ものの少すくない実じっけん室しつの水みずだけでなく、いろいろな物ものがふくまれている水すいそうや池いけの水みずでも、センサーがはたらくことをたしかめています。

ただ、実じっさいの海うみや川かわなどでは、水みずのようすによってナノプラスチックの見みつけやすさがかわるなど、まだうまくいかない点てんものこっています。センサーをもっとよくしていけば、海うみや川かわなどのナノプラスチックをもっと手軽てがるに調しらべるぎじゅつにつながると期待きたいされています。しょうらいは、生いき物ものの体からだから取とったサンプルのような、もっと入いり組くんだものを調しらべることにも使つかえると考かんがえられています。