2026年5月23日(土)のこどもニュース
ミツバチがへって大ピンチ! 受粉を助けるあたらしい虫たち
イチゴやトマト、メロン、スイカなど、わたしたちが毎日食べているおいしい野菜や果物の多くは、ビニールハウスの中で育てられています。これらの花にミツバチが来て、花粉をめしべに運ぶこと(受粉)で、はじめて実がなります。学校の理科でならったように、受粉してはじめて実や種子ができるからです。ところが今、そのミツバチの数がへっていて、農家の人たちがこまっています。
農林水産省は、ミツバチのかわりに花粉を運んでくれる虫を活用する取り組みを進めると発表しました。新しく注目されているのが、「ビーフライ」とよばれるヒロズキンバエというハエのなかまや、マルハナバチという大きなハチのなかまです。
農林水産省は、「花粉交配用ミツバチ不足における園芸産地へのえいきょうを最小限とするため」として、都道府県と協力し、どのくらいのミツバチ群が必要で、どのくらい用意できるかという情報を分け合うしくみを作りました。さらに、産地とようほう家(ミツバチを育てて農家に貸し出す人)のつながりを強くしていきます。
そして「ようほうとうしんこうきょうかすいしん事業」というしくみで、農家が代わりの虫を試しに使うときにかかるお金を国が助けます。
ビーフライには、よさが二つあります。一つは、セイヨウミツバチがあまり活動しない時にも動けること。もう一つは、ミツバチが花にたくさん来すぎてできてしまう「形のおかしい実」をへらせることです。ただし、成虫の命の長さは2週間ほどで、7日ごとに新しいさなぎを入れる必要があります。
「受粉」は、おしべの花粉がめしべの先につくことで、これがあって実や種子ができます。「しせつ園芸」は、ビニールハウスなどの建物の中で野菜や果物を育てる農業のことです。ミツバチがへっている問題は、わたしたちが食べているイチゴやトマトの値段や量にも関わってくる大切な話です。新しい虫の力を借りながら、毎日のごはんをささえる農家の人たちの取り組みを、これからも見守っていきたいですね。
大阪府の人口、880万人を下まわる ~30年ぶり~
みなさんは「国勢調査」という言葉を聞いたことがありますか。日本に住む人の数や家族の様子などを5年に1回しらべる、とても大切な調査です。前回は令和2年(2020年)、今回は令和7年(2025年)の10月1日に行われました。今、その結果のはやい知らせが各地で発表されています。
2026年5月22日、大阪府の総務部統計課が、令和7年10月1日現在の国勢調査の速報値を発表しました。それによると、大阪府の人口は876万4,578人で、前回の調査から7万3,107人へり、0.83%の減少となりました。大阪府の人口が880万人を下まわるのは、平成7年(1995年)以来、30年ぶりのことです。一方で、世帯の数は430万7,758世帯で、前回より4.16%ふえました。1つの世帯にすむ人の数は平均2.03人となり、家族の人数が少しずつ少なくなっていることが分かります。市町村ごとに見ると、人口がもっともふえたのは大阪市で、5万6,212人の増加でした。反対に、もっともへったのはさかい市で、2万2,828人の減少でした。府内で人口がふえた自治体は6つの市と1つの町、へった自治体は27の市と8つの町と1つの村でした。
「国勢調査」とは、5年に1度、日本に住むすべての人と世帯を調べる、いちばん大きな調査です。「速報値」とは、これからくわしく集計する前の、はやめに出される数字のことです。人の数がへっているのに世帯の数だけがふえているのは、ひとりぐらしの人がふえているからだと考えられます。みなさんが住む町でも、同じようなことが起きているかもしれません。これから日本の社会がどう変わっていくのか、自分たちの町のすがたから考えてみるとよいでしょう。
JALが月に文化を運ぶ新サービスを発表 2028年に月面着陸予定
みなさんは、大事なものをなくしたくないと思ったことはありませんか。地球の上では、大雨やじしん、火事や戦いなどで、昔から伝わる文化や品物が失われてしまうことがあります。そんな大事なものを、なんと月に送って守ろうという、新しい計画が発表されました。
2026年5月26日、日本航空(JAL)グループと、宇宙開発の会社「ispace(アイスペース)」が、月へ文化や品物を運ぶサービス「ARGO PROJECT(アルゴ・プロジェクト)」を始めると発表しました。航空の会社が月への輸送サービスを始めるのは、世界で初めてのことだそうです。このサービスでは、ispaceが2028年に予定している月面着陸を利用します。専用の箱「メビウス・アーク」を開発し、その中に大事な品物を入れて月に運びます。箱の大きさは、たて約20センチ、よこ約20センチ、高さ約10センチほどです。2026年5月27日からは、いっぱんの会社や自治体に向けて、月へ運ぶわくのはんばいを始めます。
プロジェクトの名前「ARGO」は、大きな船の形をした「アルゴ座」という星座から付けられました。地球の上では、気候変動や大きな災害、国どうしの争いなどで、大事な文化が失われるおそれがあります。月という別の場所にも文化を残しておけば、もしものときも安心だという考えです。月は地球とちがって、雨や風による変化の少ない場所です。みなさんが大人になるころには、地球の宝物が月の上にも置かれているかもしれません。
スターシップ12回目の試験飛行 インド洋に無事着水
みなさんは、人が月や火星に行く未来を想像したことがありますか。今、世界中の国や会社が、新しいロケットや宇宙船をつくる研究に取り組んでいます。中でもアメリカの宇宙開発の会社「SpaceX(スペースエックス)」は、これまでにないとても大きな宇宙船をつくっています。その名前は「スターシップ」です。
2026年5月22日、SpaceXは大型の宇宙船スターシップの12回目となる無人の試験飛行を行いました。今回は、「ブロック3」(V3)と呼ばれる新型のスターシップが初めて使われました。打ち上げの高さはロケット全体で約120メートルあります。ロケット部分の「スーパーヘビー」というブースターと、上のスターシップ本体は、空中でうまく切りはなされ、それぞれの目的に向かいました。スターシップはおよそ1時間後、インド洋にうまく着水することに成功しました。新型のV3は、燃料タンクが前よりも大きくなり、宇宙の中で燃料を補給する機能をもち、「ラプター3」という新しいエンジンを使うなど、大きく改良されています。SpaceXは、このスターシップを、NASA(アメリカ航空宇宙局)が進める月への着陸計画「アルテミス計画」で、月に下りるための船として使う予定です。
「無人の試験飛行」とは、人を乗せずに、安全をたしかめるための飛行のことです。「月着陸船」とは、月の表面に下りるための宇宙船のことです。「アルテミス計画」は、アメリカのNASAが中心になって、ふたたび人を月に送ろうとしている計画です。スターシップが思った通りに動くようになれば、いつか人間が月に行ったり、もっと遠い星に行ったりすることが、より身近になるかもしれません。みなさんが大人になるころには、宇宙旅行のニュースがふえているかもしれません。
アメリカが UFO・UAPの記録を公開
夜空を見上げて、「あれは何だろう」と思ったことはありませんか。世界には昔から、空を飛ぶ、正体の分からないものを見たという話がたくさんあります。これを英語で「UFO」、最近では「UAP」ともよびます。アメリカでは、これまで国が秘密にしてきた記録を、少しずつ公開する取り組みが始まっています。
アメリカの国防総省と、国立公文書館(NARA)などは、2026年5月8日に1回目、5月22日に2回目の公開を行いました。中身には、1948年から1950年にかけてニューメキシコ州で「緑色の玉」「円ばんの形をしたもの」「火の玉のように光るもの」などを見たという話や、アポロ17号に乗った宇宙飛行士が、宇宙船の近くで起きた変わったできごとを伝える音声などがふくまれています。
このしくみは、2024年にアメリカの議会が決めた法律にもとづいています。「Record Group 615」という新しい記録のまとまりが作られ、FAA・NRC・ODNI・OSD・NSA・国務省・FBIなど7つの役所から記録が集められました。関係するページを見た回数は、合わせて10億回をこえたといいます。今後も、新しい文書がだんだんと追加される予定です。
ただし、調べている専門家は、「うちゅうに地球以外の生き物がいることをはっきりしめす決定的なしょうこは、まだ見つかっていない」と話しています。
今回の話に出てきた言葉を、もう一度せいりします。「UFO」は「みかくにんひこうぶったい(未確認飛行物体)」を英語の頭文字でまとめたよび名です。「UAP」は同じような意味で、最近よく使われる新しい言いかたです。「NARA」はアメリカの国立公文書館のことで、国の大切な記録を集めて、人々が見られるようにする役所です。「国防総省」は、アメリカの軍や国の守りをまとめる役所です。
わたしたちの住む空の先に何があるのか、まだ分かっていないことはたくさんあります。アメリカがこうした記録を公開することで、これからの研究にも役立つかもしれません。みなさんも夜空を見上げたとき、「人にはまだ分からないことがある」ということを思い出してみてください。