四国のツキノワグマ 子グマも見つかる 新しい調査の結果
みなさんは、テレビやインターネットのニュースで、「クマに人がおそわれた」という話を聞いたことがあるかもしれません。今、日本のあちこちで、クマによるひがいがつづいていて、多くの人が注目しています。クマは森や山の中で、木の実などの食べ物やかくれ場所を見つけてくらしている動物です。生き物は、まわりのかんきょうと深く関わって生きているのです。
そんな中、四国に住むツキノワグマについて、新しい調査の結果が発表されました。四国のツキノワグマは数がとても少なくなっていて、このままだといなくなってしまうかもしれないと心配されている、めずらしい生き物です。
令和8年(2026年)6月19日、「林野庁四国森林管理局」「環境省中国四国地方環境事務所」「認定NPO法人四国自然史科学研究センター」の三つが、いっしょに調査の結果を発表しました。調査は2025年度に行われました。
この調査は「はしっこプロジェクト」と名づけられています。ツキノワグマがすんでいる場所の、いちばん外がわのはしっこがどこまでなのかを知り、人とクマがぶつかってしまうことをさけるための取り組みです。
調査では、高知県の香美市や安芸市、それに徳島県の中など、25カ所の59地点に、動物が前を通ると自動でさつえいする「センサーカメラ」を取りつけました。その結果、16カ所(徳島県で10カ所、高知県で6カ所)で、ツキノワグマがうつっていることを確認しました。
カメラにうつったツキノワグマを一頭ずつ見分けたところ、少なくとも25頭がいることが分かりました。このうち、はじめて確認された個体は4頭、すでに知られていた個体は17頭でした。さらに、2026年に生まれたとみられる子グマが2頭いて、子グマを2頭ずつ連れた親子が2組も観察されました。
このことから、数が少ない中でも、新しい子どもがちゃんと生まれていることが確かめられました。ただし、ツキノワグマがすんでいる場所は「剣山」という山のまわりだけにかぎられていることも分かりました。
ここで、難しい言葉を説明します。「絶滅危機種」とは、数がとても少なくなって、このままだと地球上からいなくなってしまうかもしれない生き物のことです。四国のツキノワグマは、まさにこの状態にあります。「個体」とは、一頭一頭の生き物のことを指す言葉です。
四国のツキノワグマは数が少なくても、新しい命が生まれていることが、今回の調査で分かりました。人と野生の動物が、同じ地球でうまくくらしていくためには、まず、その動物がどこにすんでいるのかを知ることが大切です。今回のニュースは、わたしたちが自然や生き物のことを考える、よいきっかけになるはずです。