2026年7月21日(火)のこどもニュース
日本の海の底からレアアースのどろ 探査船ちきゅうが引き上げに成功

みなさんが毎日使うスマートフォンや、電気自動車のモーターには、レアアースとよばれる特別な金属が欠かせません。しかし、資源にとぼしい日本は、レアアースのほとんどを外国からの輸入にたよっています。そこで注目されているのが、日本のいちばん東にある島、南鳥島の周りの海です。この海のとても深い底には、レアアースを多くふくんだどろが積もっていることが分かっていて、日本の海から自分たちの手で資源を取り出せないか、研究が進められてきました。

国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)は2026年2月2日、南鳥島の排他的経済水域の海で、レアアースをふくむどろを集める採鉱システムの接続試験を行い、海底からどろを船の上まで引き上げることに成功したと速報で発表しました。この試験は、内閣府が進める戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)のうち、海洋安全保障プラットフォームの構築という取り組みの一つとして行われました。作業をになったのは、海底を深くほって調べることができる地球深部探査船ちきゅうです。ちきゅうは1月17日に現場の海に着き、1月30日から最初のどろの回収作業を始めました。そして2月1日の未明(夜が明ける前の時間)に、最初のレアアースをふくむどろが船の上に引き上げられたことが確認されました。回収作業は発表の時点までに終わる見こみで、ちきゅうは2月15日に静岡県の清水港に帰る予定です。
ここで、ニュースに出てきた言葉を確かめておきましょう。「レアアース」は、電気自動車のモーターに使う強力な磁石や、スマートフォンの部品などに欠かせない、めずらしい金属のなかまです。「レアアース泥」は、そのレアアースを多くふくんだ海底のどろのことです。「接続試験」は、海底のどろを船まで吸い上げるパイプなどの機械をつなぎ合わせ、しくみが正しく働くかどうかを確かめる試験のことです。南鳥島の周りの海は、5年生の社会で学んだ日本の「排他的経済水域」、つまり日本が資源を調べたり利用したりできる海です。自分の国の海からレアアースを取り出せるようになれば、輸入だけにたよらないものづくりに近づけるかもしれません。今回の成功は、みなさんが大人になるころの日本のくらしを支える、大きな一歩といえます。
マイナンバーカードは義務にせず 政府が新しいデジタル計画を閣議決定
スマートフォンやインターネットは、私たちの毎日の生活になくてはならないものになっています。国も、デジタルの力を使って、役所の手続きや暮らしをもっと便利にしようと、計画をつくって取り組んでいます。その中心となっているのが、国の役所の一つであるデジタル庁です。今回、政府はこの先のデジタル社会に向けた新しい計画を決めました。その中で、マイナンバーカードをすべての人が必ず持つようにする義務化が入るのかどうかが、今回のニュースのポイントです。
2026年7月21日、デジタル庁は、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」が閣議決定されたと発表しました。この計画には、マイナンバーカードの取得、つまりカードをつくって手に入れることを義務にする内容は盛りこまれませんでした。計画の中の「第1-4-(3)-①」という見出しは「マイナンバーカードの普及・利用拡大及びマイナポータルの利便性向上等」というもので、取得の義務化についての見出しはのっていません。資料としては、計画のあらましや本文、重点政策の一覧、「公的基礎情報データベース整備改善計画」などのPDFが公開されています。まとめて一つにした統合版には、令和8年、つまり2026年の7月21日に閣議決定されたとはっきり書かれています。計画を公表するページが最後に新しくされた日も、同じ7月21日です。
ここで、ニュースに出てきた言葉を確認しましょう。「閣議決定」とは、内閣総理大臣とそのほかの大臣たちが集まる会議で、政府として正式に決めることです。「マイナンバーカード」は、国民一人一人に割り当てられた番号であるマイナンバーが入ったカードで、自分が本人であることを証明するときなどに使えます。「マイナポータル」は、国が用意したインターネットのサービスで、自分についての情報を確かめたり、役所の手続きをしたりできます。「義務化」とは、必ずそうしなければならないという決まりにすることです。今回の計画では、マイナンバーカードを必ず持たなければならないという決まりはつくられず、より多くの人に使ってもらい、より便利にしていくという方向が示されました。デジタルのしくみは、これからの私たちの生活にますます深く関わっていきます。国がどのような計画を立てているのかを知ることは、自分たちの未来の暮らしを考える第一歩になります。