2026年5月30日(土)のこどもニュース
東京で アライグマの 相談が 12年で 約95倍に ふえました
みなさんの家の近くや公園で、見なれない動物を見かけたことはありませんか。日本の町には、人のくらしと関わりながらくらす生き物が、たくさんいます。その中で、東京都では、アライグマやハクビシンという動物がふえて、人々をこまらせていることがわかりました。
東京都のかんきょう局は、2026年の4月に、このことについて発表しました。アライグマについての相談の数は、2013年には9件でしたが、2024年には856件にもなりました。これは、12年間で約95倍にふえたことになります。
つかまえたアライグマの数も、大きくふえています。同じ12年間で、201頭から1541頭になり、7.5倍以上になりました。
東京都は、平成25年に、こうした動物がこれ以上ふえないようにする計画を作りました。今では、東京都の中の51の市や町、村など(自治体)が、力を合わせて対策に取り組んでいます。
ここで、いくつかの言葉をせつめいします。アライグマやハクビシンは、もともと日本にすんでいなかった動物です。ペットなどとして外国から来たものがにげ出して、野山や町でくらすようになったといわれています。これらの動物は、畑の作物を食べたり、人の家にすみついたりして、こまったことを起こすことがあります。
「自治体」とは、東京都や県、市・町・村などのことで、わたしたちのくらしをささえる役所です。
生き物と人とが、うまくくらしていくためには、こうしたようすを知ることが大切です。みなさんも、見なれない動物を見つけたときは、近づかずに大人に知らせるなど、自分にできることを考えてみるとよいですね。
G7、子どもをSNSの危険から守る7つのルールを決める
みなさんは、スマートフォンやパソコンで、メッセージや写真をやり取りするSNSを見たことがありますか。SNSは、遠くにいる人とすぐにつながれて、とても便利です。でも、その中には、子どもをだまそうとする悪い大人や、見たくない画像など、危ないこともかくれています。世界の国々は、子どもがSNSを安心して使えるように、力を合わせて新しい決まりを考えました。
2026年5月29日、フランスのパリで、G7の会合が開かれました。G7とは、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国、米国という7つの国と、ヨーロッパの国々が集まったEU(ヨーロッパ連合)のことです。今回は、それぞれの国でデジタルや技術を担当する大臣たちが話し合いました。
この会合で、SNSを使う子ども(まだおとなになっていない未成年者)を守るための「7つの共通の原則」を決めました。G7がこのような決まりで一つにまとまったのは、今回が初めてです。この原則は、SNSを運営する会社に、しっかりした年れいの確認や、安全を考えた仕組み作りなどを求めるものです。
決められた7つの原則は、次のとおりです。
①危ないことが起きにくいように、初めから安全を考えてサービスを作ること。
②年れいを確かめるときに、その人の個人情報を守ること。
③「おすすめ機能」などで子どもが使いすぎないようにして、アカウントを守ること。
④子どもを傷つける画像や、本人がいやがる私的な写真を、作ったり配ったりさせないこと。
⑤保護者がかんたんに使えて、どのサービスでも同じように使える道具を用意すること。
⑥親や先生、子どもに、デジタルの正しい使い方を教えること。
⑦サービスを作る会社と研究者がデータを分け合い、安全をもっとよくすること。
この7つの原則は、EUがすでに決めているインターネットの決まりをもとに作られました。
SNSとは、インターネットを通じて、文や写真をたくさんの人とやり取りできる仕組みのことです。原則とは、みんなが守るとよい、もとになる決まりのことです。今回G7が決めた原則は、国をこえて子どもを守るための、世界共通のめやすになります。
SNSは、これからもみなさんの生活にもっと近いものになっていきます。世界の大人たちが、子どもが安心して使えるように考えてくれたこの決まりを知り、自分でも正しく安全に使うことを心がけることが大切です。
水が少なくても育つコムギを発見 神戸大学などのチーム
みなさんが毎日食べているパンやめん類は、コムギからつくられています。コムギは、わたしたちの食事を支える大切な作物の一つです。しかし、コムギがよく育つためには、たくさんの水が必要です。世界には雨が少なく、土がかわいた場所もたくさんあります。これから先、世界の人口が増えていくと、水が少ない土地でも育つコムギが、ますます求められます。そこで、水をあまり使わなくても、かわいた状態に強いコムギをつくる研究が進められています。
2026年5月8日、神戸大学大学院農学研究科の妻鹿さんたちの研究チームが、水の消費をおさえながら、かわくことに強いコムギを見つけたと発表しました。妻鹿さんたちは、東京農工大学、岡山大学、山口大学、鳥取大学と力を合わせて、この研究を行いました。研究の内容は、2026年4月19日に「Plant, Cell & Environment」という科学のざっしにのせられました。
見つかったのは『WS1』とよばれる、ふつうのコムギから少しだけ性質がかわったコムギです。実験では、20日間水をあげるのを止めても、そのあと14日間水をあげると元気に回復する、高い生き残る力を見せました。
妻鹿さんたちは、WS1がなぜかわくことに強いのか、その仕組みも明らかにしました。ふつう、植物は土がかわると「アブシシン酸(ABA)」というものを使って、葉にある小さなあな「きこう」を閉じ、水が外へ出ていくのをふせぎます。ところがWS1では、このABAのはたらきが特別に強いわけではありませんでした。
そのかわりWS1では、きこうの開き方がふつうのコムギより小さくて、水を節約していました。さらに「プロリン」というものが、ふつうのコムギの2倍近くもたまっていました。また、体の中のタンパク質の形やはたらきをかえる「リン酸化」のしかたにも、大きな変化が見られました。これらによってWS1は、「育つことよりも、生き残ることを先にするモード」に切りかわっていたのです。おどろいたことに、WS1は土がかわく前の平常時から、あらかじめかわくことに備えた状態になっていました。
今回のニュースには、少し難しい言葉が出てきました。「きこう」は、葉の表面にある小さなあなで、ここから水分が出たり、空気を取り入れたりします。「プロリン」は植物の体の中にたまるもので、かわくことから体を守る働きがあると考えられています。「リン酸化」は、タンパク質の形やはたらきを切りかえるしくみのことです。WS1は、これらをうまく使って、水を大切にしながら生きのびていたのです。
水が少ない土地でも育つコムギが広まれば、世界の食べ物をつくる力を守ることにつながります。日本でも食べ物の多くを外国にたよっているため、こうした研究は、わたしたちのこれからの食事や未来を支える大切な一歩になりそうです。
セブン‐イレブンが夏の「クールシェア」を始めます
みなさんは、暑い夏の日に外を歩いていて、お店に入ったとき「すずしい」とほっとしたことはありませんか。日本では、夏の気温が年々高くなっています。いちばん高い気温が40℃以上になる日には、新しく「こくしょ日」という名前までつけられました。こうした暑さで体の具合が悪くなる「ねっちゅうしょう」になる人をどうやってへらすかが、大きな問題になっています。
こうした中で、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン(本社は東京都千代田区)は、2026年5月18日(月)から、お客さんや地域の人たちのための「クールシェア」という取り組みをじゅんにおこなうと発表しました。「クールシェア」とは、すずしい場所をみんなで分け合うという考え方です。セブン‐イレブン・ジャパンは、お店の中でお客さんに気軽にすずんでもらい、ねっちゅうしょうをふせぐ手助けをしようとしています。
この取り組みをおこなうお店では、「クールシェア」についてのポスターをはり出します。ただし、おこなうかどうかは、それぞれのお店の判断にまかされています。
お店をすずしくするには、たくさんの電気を使います。そこでセブン‐イレブン・ジャパンは、電気をむだにしない次の六つのくふうも続けています。
(一)週に1回、エアコンのフィルター(ほこりをとる部品)をそうじする。
(二)「ウォークイン」とよばれる、人が入れる大きな冷たい部屋を開けておく時間をへらす。
(三)おくの部屋や事務所の照明(電気の明かり)は、いるときだけつける。
(四)アイスケースの、つめたい風のふき出し口に、「番重」(食べ物を運ぶ入れ物)などを置かない。
(五)室外機(エアコンの外の機械)の前に物を置かない。
(六)空調(エアコン)を、ちょうどよく運転する。
このニュースに出てきた言葉を説明します。「こくしょ日」とは、いちばん高い気温が40℃以上になる、とても暑い日のことです。「クールシェア」は、「クール(すずしい)」と「シェア(分け合う)」を合わせた言葉で、すずしい場所をみんなで分け合うことです。エアコンなどの電気をむだに使わず大切に使うことは「省エネ」とよばれます。
これからの夏は、さらに暑くなるかもしれません。お店という身近な場所がすずしさを分け合ってくれることは、わたしたちが安全にすごす手助けになります。みなさんも、外で遊ぶときには水を飲んだり、暑いときはすずしい場所で休んだりして、ねっちゅうしょうに気をつけて夏をすごしましょう。